ロードスターの日々は毎日素晴らしい~990Sロングランレポ第8回

ロードスター 990Sでオープンカーの洗車を考える

文●鈴木ケンイチ 編集●ASCII

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オープンカーを洗車機で洗ってもいいのか?

 ロードスターのオーナーであれば、知っておかなければならないこと。それは洗車のルールです。マツダの「ロードスター」はオープンカーであり、屋根が布製、いわゆるソフトトップになっています。そのため洗車に関しては、取扱説明書に「自動洗車機や高圧洗車機を使用しないでください。幌が破損したり、損傷するおそれがあります」とあります。つまり、洗車機はダメっていうこと。基本的に手で洗えというのです。

ロードスターを洗車するときは、幌の扱いに注意が必要です。マツダの取扱説明書には洗車機の使用を避けるように明記されています

 とはいえ、洗車機がダメというのは、かなり厳しい制限です。そのため、筆者は過去20年以上ロードスターのオーナーをしていますが、ほぼほぼガソリン・スタンドの洗車機で洗ってきました。もちろんこれはメーカーの保証外の行為ですから、何かあっても文句は言えません。そして、幸いなことに幌の破損はありませんでした。

 ただし、幌は金属ではありませんから、やっぱり、ちょっとした気配りが必要です。個人的に、これは必要だろうというお手入れ方法を紹介したいと思います。ロードスターに限らず、幌のオープンカーに乗っている人にも参考になると思います。

幌のお手入れで、気を配るところとは?

 幌を洗うときに注意することは、「水が入りそうなところに高圧の水をかけないこと」。これはマツダの取り扱い説明書にも「窓ガラスと幌の合わせ目付近に、直接水をかけないでください」「ボディーと幌の合わせ目付近に、直接水をかけないでください」とあります。

幌とボディーの合わせ目には、砂や落ち葉などが入ってしまいます。そのため定期的に手洗いする必要があります

 窓ガラスと幌の合わせ目は、ゴムのウェザーストリップで水が浸入しないように、ぴたりと密着されています。しかし、しょせんはゴムなので完璧ではありませんし、ゴムが劣化すれば隙間もできてしまいます。ですから、その部分に無理に水圧をかけるのは避けるようにしましょう。

 次に、ボディーと幌の合わせ目付近は、砂などで汚れることがあります。これは、洗車機で洗うことはできません。「汚れてきたな」と思ったら、優しく手洗いしましょう。

 また、ボディーと幌の合わせ目から進入した水は、ドレーンフィルターを経由して、ボディーの外に排出されます。ところが、そのドレーンフィルターに落ち葉などが詰まると、水が排出できなくなります。そのままにすると、室内に水が浸入したり、ボディーの中に水が溜まってしまうことも。そこで、定期的にドレーンフィルターを清掃するようにしましょう。

幌の骨組みの根元部分、クルマの左右にドレーンフィルターがあります。ゴミで詰まらないように、定期的な清掃が必要です

 ドレーンフィルターがあるのは、座席の後ろのボディーと幌の間で、幌の骨組みがボディーと接続する部分の床面。左右にひとつずつ、計2つあります。幌をたたむと見えなくなるので、幌を閉じた状態で腕を入れて、手探りで作業します。ツメを押しながら、ひっぱると簡単に外れます。直視することができないので、スマートフォンのカメラなどで、場所を確認してから作業するといいでしょう。

ロードスターには、幌とボディーの合わせ目から入った水を抜くためのドレーンが存在します。そこがゴミでつまらないようにあるのがドレーンフィルターです。手に持っているのが、ボディー右側のドレーンフィルター

ボディー右側のドレーンフィルターの中にあるスポンジ。購入から3ヵ月ほどなので、汚れはわずかなものでした

 最後のアドバイスとしては、「幌の汚れは落としづらい」ということです。これまで所有してきたロードスターは、すべて屋外の月極駐車場に停めていました。そこで、黒い粉塵によって幌が汚れてしまったことがありました。黒い粉塵は、道路工事で舞い上がった砂かもしれませんし、もしかするとPM2.5だったかもしれません。

過去に所有していたロードスターは洗車をサボったため、幌に黒い汚れがついて落ちなくなってしまいました

 どちらにせよ、金属のボディーについた粉塵は綺麗に落ちたのですが、幌の汚れは残ってしまいました。気づいたときに、すぐ洗車すれば落ちたはずなのですが、たまたま数週間放置していたためか、幌はすっかり黒ずんで非常にみすぼらしくなってしまい、後悔しきり。皆さんは、そんなことにならないように、汚れに気付いたらすぐに洗い落としてください。

リアルな洗車はどうやっているのか

 では、実際に筆者の洗車のやり方をレポートしたいと思います。

 クルマを洗車場に持ち込んで、最初にやったのは、ドレーンフィルターのチェックです。最初にプラスチックのケースを外し、続いてその下にあるスポンジを外します。落ち葉などはなく、土でちょっと汚れているだけ。新車購入から約3ヵ月、走行2000kmという状況ですから、まだまだ綺麗なものです。

 続いては幌の清掃です。水を汲んだバケツにボディーシャンプーを入れて泡立て、その洗剤水をスポンジで幌に。幌を、ちょっとだけたたんで、砂で汚れた部分を洗います。あまりゴシゴシせずに、優しく~を心がけながらの作業です。

幌とホイールを洗った後に水だけで、ボディーを洗います。幌とガラス、幌とボディーーの合わせ目に高圧の水をかけないように注意しましょう

 そして、バケツの洗剤水に今度は大きめのブラシを突っ込みホイール洗い。1本ずつ、ざっと4本を洗います。ホイールを洗ったら、汚れたバケツの洗剤水は捨てて、新たに綺麗な水で洗剤水を作って泡立てておきます。ここまでが下準備。

高圧洗浄機を使って、一気呵成に!

 ここからは、スピード勝負となります。コイン洗車場の高圧洗浄機で、まずは水洗い。ボディー全体と幌、ホイールを水だけで洗います。このときに幌とガラス、幌とボディーの合わせ目には、強い水を当てないように。

最初に幌とボディーの合わせ目を、手で優しく洗います。洗剤は特別なものではなく、ボディーを洗うためのシャンプーを使いました

 クルマ全体が濡れたら、次はバケツに作った洗剤水の泡をたっぷりと使って、スポンジでボディーを洗ってゆきます。このとき、力は入れず本当にサッとなでるかのように。そしてまんべんなく洗うのが重要です。全体が洗えたら、すぐさま水で洗剤を洗い落とします。

 この後は、ワックスもしくはコーティングとなります。ただし、今回はどんなワックス/コート剤を使うのかを決めていなかったので、洗うだけとしました。そのため、乾いたタオルで水分を拭き上げて終了。水滴が残ると跡ができてしまうこともあるので、なるべく早くしっかりと拭き上げます。

水洗いが終わったら、シャンプーの泡でボディー全体をスポンジで洗ってゆきます。さっと軽くなでるようにするだけで、十分、汚れは落ちてゆきます

 ホイールをチェックしてみると、汚れが残っていました。レイズの鍛造ホイールは、スポークの断面が複雑になっていて、ブラシで洗うくらいでは、汚れを完全に落とすことはできないようです。仕方ないので、雑巾でスポーク1本ずつ手洗い。これも洗車機では綺麗にすることができない部分のようです。

ホイールはブレーキダストで汚れています。洗車機では汚れが落ちないので、これも最初にブラシで洗います

 つまり、洗車機では幌とボディーの間にできた汚れや、ホイールの汚れを落とすことはできないということ。ロードスターを美しく、トラブルなく乗り続けたいなら、定期的に手洗いで細かなところを綺麗にすることが必要だと言えるでしょう。

洗車の後にホイールを確認してみると、残念ながら汚れが残っていました。複雑な形状なので、ブラシでこするだけでは足りないようです。スポーク1本ずつ手で洗ってゆきます

■関連サイト

筆者紹介:鈴木ケンイチ

 

 1966年9月15日生まれ。茨城県出身。国学院大学卒。大学卒業後に一般誌/女性誌/PR誌/書籍を制作する編集プロダクションに勤務。28歳で独立。徐々に自動車関連のフィールドへ。2003年にJAF公式戦ワンメイクレース(マツダ・ロードスター・パーティレース)に参戦。新車紹介から人物取材、メカニカルなレポートまで幅広く対応。見えにくい、エンジニアリングやコンセプト、魅力などを“分かりやすく”“深く”説明することをモットーにする。

 最近は新技術や環境関係に注目。年間3~4回の海外モーターショー取材を実施。毎月1回のSA/PAの食べ歩き取材を10年ほど継続中。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 自動車技術会会員 環境社会検定試験(ECO検定)。


 

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