ロードスターの日々は毎日素晴らしい~990Sロングランレポ第4回

ロードスター 990Sはモニターがないのでパイオニアの最新カーナビ「NP1」をつけた

文●鈴木ケンイチ 編集●ASCII

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令和のクルマの3種の神器とは?

 3種の神器といえば、天皇家に代々受け継がれてきた3つの宝物のこと。それになぞらえ、昭和の高度経済成長期に、家庭に大人気の3大アイテムとして「3種の神器」と呼ばれるものがありました。それが1950年代の「電気洗濯機、電気冷蔵庫、白黒テレビ」であり、1960年代の「カラーテレビ、クーラー、自動車」の3つなど。そして、令和のクルマの3種の神器といえば「カーナビ、ドライブレコーダー、ETC」と言っていいでしょう。

ロードスター 990S

 そこで我が愛車である「ロードスター 990S」の3つの神器がどうなっているかと言えば、カーナビは純正のマツダコネクトが設定なし。ドライブレコーダーはオプションで対応可。ETCは助手席後ろのボディーへの埋め込み型が用意されています。筆者は、カーナビはスマートフォンを中心にするつもりに。ドライブレコーダーは、いろいろ選びたいのでオプションではなく、納車後に探すことに。そしてETCは、収まりの良さで純正オプションとしました。

 そして2022年2月に990Sが納車になったのですが、そのちょうど同じタイミングで、パイオニアから新しいカーナビ「NP1」が発表されました。発表が2月10日で発売が3月2日です。その「NP1」の特徴は、「音声で道案内するからナビ画面が必要なし」「ドライブレコーダーを兼用」というもの。ナビ画面なしで、ドラレコも欲しいと考えていた愛車にぴったりだったのです。しかも「通信機能(SIM)内蔵で、将来的にAmazon Alexaとも連携」するというではありませんか。従来の道案内だけではなく、新しいサービスを模索するという意欲的な製品だったのです。

カー用品店で在庫のあった「NP1」と「電源ソケット」。「NP1」はシガーライターから電源を取るのが標準なので、クルマの車内の配線から電源を引くために別売の「電源ソケット」を利用する

 ひとつ気になったのは、通信機能を使うため、料金はサブスク方式ということ。本体価格6万5780円は通信料1年分だけで、2年目から通信料1万5840円がかかります。正直、スマートフォンでのナビを使って、ドライブレコーダーを装着した方がコスパは良いでしょう。少し悩みましたが、それでも“新しいサービス”という可能性にかけて、購入することにしました。

最寄りのカー用品店へ

 パイオニア「NP1」の購入は、公式サイトからオンラインで購入することもできます。本体を買って自分で取り付けてもいいし、出張取り付けを依頼することもできます。その場合、取り付け費は1万3750円~。ただし、販売店検索をしてみれば、最寄りのオートバックスやスーパーオートバックス、ジェームスでの取り扱いもあるようです。そこで3月になって、時間ができた日にカー用品店へ行ってみると、「NP1」の在庫がありました。どうせならきれいに装着したいということで、取り付けをカー用品店に依頼することにして、作業の予約を1週間くらい後に入れて、その日は帰宅。

 見積書を見れば、「NP1」本体で6万5780円、車体の配線から電源をとるためのソケットが1034円、そして取り付け工賃6600円。合計では7万3414円となりました。ちなみにmicroSDカードは、32GBが付属されているので、買うのは、本体で電源ソケットのみです。

カー用品店でも初めての取り付け

 取り付けを予約したのは週末の夕方。ところが、そのカー用品店でも新製品である「NP1」の扱いは初めてだと。まず、問題となったのは「右、左、どっちにつける?」ということです。ドライブレコーダー兼用なのだから、取り付けは助手席側だろうと思っていたのですが、「NP1」の説明書を見ると、基本は運転手側だというのです。そういえば、事前にメーカーのデモを取材したときも運転席側にありました。コントロールを声でするため、運転手に近い場所に設置したいのでしょう。でも、ロードスターで運転席側は正直、無理。全高が低く、窓が上下に低いから、運転席側に取り付けたら、視界を遮ってしまいます。

なるべく窓の中央、そして上側に「NP1」を取り付けると車検シールが邪魔になるので、車検のシールを左側に移した

 パイオニアのサポートセンターに電話で問い合わせましたが、その答えは「運転席側じゃないと、音声が聞き取れない可能性がある」というもの。ダメとは言いませんが、なんとも不安の残る回答です。

 そこで、カー用品店にある展示用デモ機でテストを。ちょっと離れて「NP1」に声をかけるのです。試した感じではいけそう。それに、ここまで来たんだから、いまさらやめるわけにもいきません。人柱になる覚悟で助手席側への取り付けをお願いしました。

助手席側でもやっぱり問題が発生

 「NP1」は、もともと左ハンドル車への対応で、上下を逆さまにしてカメラの位置を中央側にすることができます。つまり助手席側に取り付けるなら逆さまが基本。ところが、ロードスターにはフロントガラスの真ん中に衝突軽減自動ブレーキ用のカメラがあります。そして、そのカメラを納めるケースのでっぱりが大きくて、「NP1」を逆さまに付けると、「NP1」のドライブレコーダー用カメラの邪魔になる可能性があるというのです。実際に邪魔になるのか大丈夫なのかは、経験がないからわからないというわけです。

取り付けされた「NP1」。本体は上下逆さまにできるが、あえて右席用と同じ向きにセッティングした。落下防止のストラップが別に窓に張り付けられている。ボリュームなどの物理スイッチは右側にある

運転席からの見え方。ルームミラーの向こうに「NP1」があるため、左上側の視界が遮られている

 実のところ、「NP1」のオーナーが専用アプリを使って自分で取り付ける場合、カメラの見え方を確認することができます。後日スマートフォンに専用アプリをダウンロードしてみれば、取り付けモードがあると知ってビックリしました。ところが、カー用品店も筆者も初めてだから、そんな親切なモードがあるなんて知りません。そのため無理をせずに、逆さまにせずに取り付けることにしました。

 さあ、これでOKだろうと思ったら、またまた問題が発生。今度は車検のシールです。「NP1」には落下防止のストラップがあります。そのストラップが短くて、いい場所に取り付けようとすると、ガラス面に貼ってある車検シールと干渉してしまうのです。そのため、今回は車検シールを剥がして移動することにしました。

 結局、なんだかんだということで作業には2時間半ほどかかりました。Aピラーやフロントウインドウの周りのパネルを外しての配線処理は、やはりプロに任せた方が安心です。時間はかかりましたが、きれいに仕上がったということで満足して、その日は終了です。

アプリで登録してカメラの画角を確認

 取り付けした翌日、ようやく明るいところで「NP1」を確認します。やはりプロがやっただけあって、処理はきれいなもの。また、「NP1」はドライブレコーダーとすれば、かなり大きめになりますから、その存在自体が死角を生み出します。確かに助手席側の上、ルームミラーの左側に「NP1」による死角ができますが、気になるほどではありません。

 そして「NP1」専用のアプリをスマートフォンにダウンロード。「NP1」とスマートフォンをBluetoothで接続して登録。そして、気づくのです。「本体取り付け」のモードで、カメラの見え方を確認できることを! どうやら「NP1」は、オーナーが自分で取り付けることが前提で、懇切丁寧な説明が用意されていたのです。実際に取り付けられている、わが「NP1」のカメラの見え方はどうかといえば、やっぱりちょっと左に寄っています。「NP1」は前後2カメラによる360度のドライブレコーダーなので前方と後方の2画面があります。前方はそれほど気になりませんが、後方は座席があるので、できれば、もっと中央に寄ってほしい。そこで、左ハンドル用として上下を逆さまに設置しようかと考えました。でも、そうすると「NP1」の横にある物理スイッチが運転手と反対側にいってしまい、非常に使いづらくなります。

「NP1」の取り付けモードではカメラ映像も確認できます。左側にカメラがあるので、映像も左に寄っていることがわかる

「NP1」の取り付けモードでの後方カメラの確認映像。助手席側にあるため、真後ろが見えにくい

 つまり、中央寄りの見え方と物理スイッチの、どちらを優先するのかということ。これは悩みました。で、導き出した答えは「操作に慣れるまで、スイッチ優先でこのまま。慣れたら、上下をひっくり返そう」というものです。実際に、どの程度物理スイッチを使うのか不明だからです。ちなみに、ほんのちょっとだけ使ってみたところ、助手席側に設置しても「NP1」は、問題なく運転席の人の声を拾ってくれました。ひと安心です。

「NP1」の後方カメラの向きは、手で上下に調整できる。また左右の微調整はネジで行なう

「NP1」の専用アプリでは、登録後に取り付けるためのやり方を丁寧に説明してくれる

 さあ、ようやく「NP1」とのカーライフがスタートできそうです。

■関連サイト

筆者紹介:鈴木ケンイチ

 

 1966年9月15日生まれ。茨城県出身。国学院大学卒。大学卒業後に一般誌/女性誌/PR誌/書籍を制作する編集プロダクションに勤務。28歳で独立。徐々に自動車関連のフィールドへ。2003年にJAF公式戦ワンメイクレース(マツダ・ロードスター・パーティレース)に参戦。新車紹介から人物取材、メカニカルなレポートまで幅広く対応。見えにくい、エンジニアリングやコンセプト、魅力などを“分かりやすく”“深く”説明することをモットーにする。

 最近は新技術や環境関係に注目。年間3~4回の海外モーターショー取材を実施。毎月1回のSA/PAの食べ歩き取材を10年ほど継続中。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 自動車技術会会員 環境社会検定試験(ECO検定)。


 

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