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いま北九州市が熱い スタートアップ支援5事業連携で猛プッシュ

北九州市の5つのスタートアッププログラムが連携する「Kitakyushu SDGs Startup Ecosystem Project」

 北九州市は2022年度のスタートアップ支援施策として「Maker’s Project」、「COMPASS小倉アクセラレーションプログラム」、「SIT-K実証支援」、「SIT-K事業化支援」、「GAP-Kグローバルアクセラレーションプログラム」の5事業を連携させて、「Kitakyushu SDGs Startup Ecosystem Project」として実施。キックオフや交流会、デモデイなどイベントの合同開催、プログラム期間中の情報共有により、参加者や関連企業のコミュニケーションを促進し、スタートアップエコシステム構築の強化を図る。各プログラムの募集は2022年7月25日(「COMPASS小倉アクセラレーションプログラム」は7月31日)まで全国から受け付けており、複数応募が可能だ。

 北九州市は1901年の官営八幡製鐵所の創業以来、重化学工業を中心に日本の高度経済成長を担い、近年は環境エネルギーやロボット分野を強みとする「ものづくりの街」として発展してきた。九州工業大学や北九州工業高等専門学校など優秀な理工系を多く有す教育機関と、国内有数の製造業の集積地を背景に、積極的にスタートアップ支援に取り組んできた。2020年には内閣府のスタートアップエコシステム推進拠点都市に認定され、「北九州市SDGsスタートアップエコシステムコンソーシアム」を設立。北九州市の強みである「環境・ロボット・DX」分野を中心とするエコシステムの形成に取り組んでいる。

 北九州市のスタートアップ支援施策として、成長フェーズに合わせて、シード期には「Maker’s Project」、シード、アーリー期には「COMPASS小倉アクセラレーションプログラム」、「SIT-K実証支援」、アーリー、ミドル期には「SIT-K事業化支援」、「GAP-Kグローバルアクセラレーションプログラム」が用意される。2022年度は、これら5事業を連携させて、相互イベントなどで相互に交流を図り、エコシステムを強化。北九州市SDGsスタートアップエコシステムコンソーシアムを事務局とする「Kitakyushu SDGs Startup Ecosystem Project」が実施していく。

Maker’s Project」は、個人法人を問わず、IoT、ロボット、XRなどハードウェアに特化したアイデアを募集し、プロトタイプの制作と実証から次世代ハードウェアスタートアップの創出を目指すプロジェクト。採択チームには100万円の開発資金を提供し、プロトタイプ完成を支援する。

COMPASS小倉アクセラレーションプログラム」は、アイデア段階のスタートアップを対象に、ビジネスモデル検証からプロダクト開発、PoC、投資家へのピッチまでを実施し、短期集中型で成長させるプログラム。

SIT-K実証支援」は、実現性の高いビジネスアイデアやプロダクトのプロトタイプをもつ、主にシードからアーリーステージまでのスタートアップが対象。プロダクトの実証実験による仮説検証を支援し、プロダクトの早期社会実装を目指すもので、最大7社を採択し、最大250万円の補助金が提供される。

SIT-K事業化支援」は、北九州市が認定したベンチャーキャピタル等から出資を受けている、すでにローンチしているプロダクトがあるアーリー、ミドルステージのスタートアップが対象。産学官金の連携によるPMF支援、最大2000万円の補助金を提供し、プロダクトの開発や販路拡大を通じたPMFの達成を目指す。

GAP-Kグローバルアクセラレーションプログラム」は、事業拡大の可能性の高い、アーリー、ミドルステージのスタートアップに対し、専門家の強力な伴走支援のもと、投融資、協業を支援。さらに市内のグローバル企業のネットワークを活用し、海外展開によるスケールを目指す。

 2021年度の事業における採択数は3~7社、うち半数は北九州市外からの参加ということもあり、北九州市を知ってもらうための参加者同士の交流機会を設け、全事業に参加するスタートアップや共創企業、投資家、実証フィールドをつなぐ仕組みを作り、エコシステムの形成と活用を促進するのが狙いだ。

 具体的には、合同キックオフと交流会を実施し、スタートアップや関係企業、機関との親睦を図る。9月以降は月1回の全事業関係者合同交流会を開催し、採択スタートアップ全チームと関係者、北九州市内の企業、機関の交流を図る。さらに、北九州市内の理工系学生との交流会も月1回で実施され、優秀な学生にアプローチする機会が得られる。

 デモデイは2023年3月末に2日間にわたって開催し、1日目は市内の大企業、ロボットやDX分野の識者を招いたパネルディスカッション、2日目には全事業のデモデイを現地会場と配信で実施する予定だ。

 プログラム期間中は、採択スタートアップ全社と関係者はチャットツールを活用して、随時チームの活動共有を行なう。行政や支援者への相談もチャットグループを通じて一元的にサポートする仕組みだ。5つの事業が連携する事により、他事業の支援者にアドバイスをもらい、実証フィールドを共有するなど、リソースの有効活用も期待できそうだ。

 公募の申し込みは、「Maker’s Project」、「SIT-K実証支援」、「SIT-K事業化支援」、「GAP-Kグローバルアクセラレーションプログラム」は7月25日、「COMPASS小倉アクセラレーションプログラム」は7月31日まで受け付けている。詳しくは、各プログラムのサイトをチェックしよう。

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