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SUPER GTの激闘の裏では!? Modulo Nakajima Racingのピットに密着取材

文●栗原祥光(@yosh_kurihara) 編集●ASCII

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兵どもが夢のあと……
しかしまだ帰れないのがメカニック

パーテーションは綺麗に撒かれていきます

19時にはここまで綺麗に片付いていました。誰1人、手を止めることなく……

 さて。レースが終わり、そのまま帰れるのか、というとそうではありません。撤収が待っています。マシンがメインストレートに停車した頃、メカニックもエンジニアも一斉に撤収作業を始めました。

トランスポーターにどんどん荷物が運びこまれます

 ピット裏のトランスポーターに荷物がどんどん運び込まれていきます。入れる順番もあるようなのですが、片づけのタイミングと相まって、実にスムースで見事のひとこと。タイヤはすでに外されホイールだけの状態になっており、気づけばダンロップのエンジニアもピットから離れていました。

撤収作業中の19時頃、私服に着替えたレースクイーンの2名がチームスタッフにごあいさつ。一人ひとりに「お世話になりました」と声をかけて、コントローラーさんと共にピットを後にしました

長い戦いを終えたマシンが戻ってきました

 撤収作業が終わったのは19時30分前。なんと1時間で作業がほぼすべて終わってしまったのです。ちょうどその頃、マシンは車両保管を終えたとのことで、メカニックたちは引き取りに。もはや何も残っていないようなピットで、最後のチェックを受けていました。ちなみに他チームも見に行ったのですが、半分も片付いていないところがほとんど。NAKAJIMA RACINGの撤収作業、恐るべしです。これもまたチームワークの賜物でしょう。

 撤収作業が終わったところで、浅見さんに2日間の話をうかがいました。「とにかく想定していたより路面温度が低かったですね。でも、普段のレースと、やっていることは、あまり変わらないですね」とのこと。そして「大変なレースになりましたが、そのたびに何が起きても対応できるようにしておくのもメカニックの仕事ですから」と笑いながら1日を振り返られていました。浅見さんは常に笑顔を忘れずに作業をされたり、他のチームスタッフと話をしていたのが印象に残りました。「予選日と決勝日では、決勝日の方が時間に余裕がありますよね、だから今日はそう見えたんじゃないですかね?」と照れ臭そうに笑う浅見さん。とはいえ2日間で4回、大きな変更をこなされていたことには、ただただ驚くしかありません。

 最後に撤収の早さに驚いたことを伝えると「まぁ何回もやっていますからね」と笑いながらも「みんなから早く撤収できる提案をもらいながら、改善できるところは改善しているという感じですね。スタッフには早く帰ってもらって、明日に備えて休んでもらいたいですからね。ですから今日はファクトリーに帰って荷物を下ろすことはしませんが、明日は下ろした後に、マシンのチェックをします」と、GW返上で次に備えるというから驚き。さらに「今回はSUPER FORMULAの担当から3人お手伝いをお願いしました。今度は僕が恩返しをしに行きます」とまで。いつお休みをとられるのでしょう?

本間監督

 ピット内はピリピリした現場なのかな? と思いきや、実は結構あたたかな印象を受けたNAKAJIMA RACING。その空気を作っているのは本間監督の人柄でしょう。「今日のレースは大変でしたね。2018年以来かなぁ? ここまでのクラッシュは。そのため、レースの途中でルールが変わったりするくらいだからね」と長い1日を振り返りました。そして「うちもそうだけれど、どのチームもタイヤに苦しんでいたよね。で、予選の結果がもう少し上だとよかったんだけれどね。今のGT500クラスは、タイムが拮抗しているから、決勝で順位を上げるのは結構難しいからね」と、肌寒かった予選日の気温にちょっと恨み節も。

 「でも、多くの方がサーキットに訪れ、少しづつコロナ前の状況に戻ってきたのはいいことですよね。ファンの人がサーキットに足を運んできてくれて、そして楽しんでいただくことが大事ですから」と、帰宅するファンの車列を見ながら本間さんは、次戦のことに頭をよぎらせていました。そして最後に本間さんは「暖かくなれば、タイヤもよくなるかもしれないからね。そこは期待したいですね」というと「あと、SUPER FORMULAにも来てよ。面白いよ、あれは」と笑顔で勧誘。ぜひうかがいたいです!

コクピットで独りスタートの時を待つ伊沢選手。その双肩にはチームの期待と希望が重くのしかかる

 モータースポーツは、どうしてもドライバーの活躍に目がいきがちです。そして監督の采配にも。ですが、それはモータースポーツの一側面でしかありません。表舞台に立つ彼らを支えるのは、表にあまり出ることのない、そして想像を超える人数のチームスタッフたちでした。彼らの連携の良さ、特に声に出して指示がなくても作業が進む姿は、ピット内でもチームスポーツが繰り広げられているといってもよいほど。

ピットアウトを待つマシン

 もちろん、1台のマシンにこれだけの多くの人の思いが乗っているのかと、あらためて感じたのもいうまでもありません。ドライバーへの重責は相当なものでしょう。こうした思いが乗るからこそ、モータースポーツは人々を感動させ、そして虜にさせるのです。「機械を使う競技であるモータースポーツは、スポーツとは言えない」という方がいまだにいらっしゃいますが、こうした姿はより多くの人に目にしてほしいですね。

唯さん(2022 Moduloスマイル)

 最後に、唯さんにも話を聞きました。「2回目なのでステージも慣れて、上手に言えたのが本当によかったです(泣)。そして! ピットウォークではたくさんの方がお写真撮ってくださり、本当に楽しかったです! 今大会は“これから追い上げていくぞ”という時に中断があり、11位フィニッシュとなりました。夏にはもう一度、富士スピードウェイで大会があります。ぜひリベンジしてほしいです。次戦は過去好成績を残している鈴鹿サーキットです。ぜひサーキットで私と一緒に64号車Modulo Nakajima Racingを応援しましょう!」。

 SUPER GT2022年シーズンの第3戦は、鈴鹿サーキットで5月28~29日の2日間行なわれます。Modulo Nakajima Racingの活躍に期待しましょう。

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