ありがとうNSX! 2023年で勇退したNSX-GTの歴史を写真で振り返る

文●折原弘之 写真●折原弘之

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NSX

NSXからシビックへ! その前にNSXを振り返ろう

 11月5日にモビリティリゾートもてぎで開催されたSUPER GT最終戦で、ホンダのNSX-GTがラストランを迎えた。ホンダはNSXを全日本GT選手権(現在のSUPER GT)に持ち込み、97年からGT500クラスに参戦を開始した。そこから2023年まで、途中に「HSV-010」(2010~2013年)を挟みつつも、参戦し続けた。その間、4度チャンピオンに輝いている。

 本稿では歴代の写真とともに、NSXを振り返ってみたい(写真は都合により2008年~)。

 最終戦のもてぎでは、最初にチャンピオンとなった2000年のNSXに、当時のチャンピオンドライバー・道上 龍選手が乗り込み、デモランが行なわれた。

 そもそも、ホンダがNSXを国内レースに持ち込んだのは1997年の事だ。当時のNSXと言えば、速いが勝たないマシンというイメージが強かった。その後、熟成が進み2000年にチャンピオンを獲得したのだが、そこから茨の道を歩むことになる。

NSX

2008年 17号車 REAL NSX(REAL RACING with LEON)

NSX

2008年 18号車 TAKATA 童夢 NSX(童夢レーシングチーム)

 というのも、GTマシンのレギュレーションはFR(フロントエンジン、リヤ駆動)のレイアウトが基本。対してNSXはMR(ミッドシップエンジン、リヤ駆動)だったため、そのままのレイアウトで出るためにはミッドシップハンディを背負わなければならなかった。それでも2007年に伊藤大輔/ラルフ・ファーマンを擁したARTAが、2度目のタイトルをホンダとNSX-GTにもたらしている。

 ハンディを負わされながらもチャンピオンを取れたのは、その頃のGTマシンは出力性能に注力しており、空力面はそれほど重視されていなかったのだが、そんな中、ホンダは動力性能と、空力を突き詰めたためNSXが優位に立ったと言われている。

 しかし、それも一時的な話で、他メーカーが追従するように空力を詰めれば、課せられたハンディが重くのしかかってきてしまう。それでも頑なにNSXを起用してきたが、さらに不利なハンディを背負うこととなり、2009年シーズンでNSXは一時撤退。マシンをHSV-010にスイッチして参戦することとなった。

NSX

2009年 100号車 RAYBRIG NSX(TEAM KUNIMITSU)

NSX

2009年 8号車 ARTA NSX(AUTOBACS RACING TEAM AGURI)

 HSV-010はデビューイヤーに、チャンピオンを獲得する(木暮卓史/ロイック・デュバル組)が、やはり実存しない車での参戦はメーカーとしてのメリットがなかったのか、わずか3年で降板することとなった。そしてSUPER GTがDTMとの共用シャーシ、クラスワン規定のシャーシを導入すると、再びNSXで参戦した。

 まったく新しくなった「NSX-GT」は、度重なるレギュレーションの変更などに翻弄される。2014年にデビューしてからタイトルを奪うまでに、5年もの年月を費やすこととなる。2018年にジェンソン・バトンとコンビを組んだ山本尚貴が、2020年にも牧野任祐とのコンビで2度目のタイトルをホンダとNSX-GTにもたらした。

NSX

2014年 100号車 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT(TEAM KUNIMITSU)

NSX

2014年 32号車 Epson NSX CONCEPT-GT(NAKAJIMA RACING)

NSX

2015年 15号車 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GT(Drago Modulo Honda Racing)

NSX

2015年 64号車 Epson NSX CONCEPT-GT(NAKAJIMA RACING)

 シリーズタイトルという意味では2020年が最後のタイトルとなったわけだが、その速さは他メーカーに劣るものでは決してなかった。現にNSXは、毎年チャンピオン争いに加わっていた。その技術は2024年から投入するシビック・タイプR GTに受け継がれる事となる。このマシンに関わった技術者からは、「初年度からチャンピオンを目指します」と強気の発言も聞こえてきている。

NSX

2016年 8号車 ARTA NSX CONCEPT-GT(AUTOBACS RACING TEAM AGURI)

NSX

2016年 100号車 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT(TEAM KUNIMITSU)

NSX

2017年 16号車 MOTUL MUGEN NSX-GT(TEAM MUGEN)

NSX

2017年 8号車 ARTA NSX-GT(AUTOBACS RACING TEAM AGURI)

 ホンダのフラッグシップであるNSXが、レースシーンから消えてしまうのは寂しくもある。だがSUPER GTに、ホンダが新しい車両でチャレンジするのは楽しみだ。2024年も熱いバトルが期待できるだろう。

NSX

2018年 100号車 RAYBRIG NSX-GT(TEAM KUNIMITSU)

NSX

2018年 16号車 MOTUL MUGEN NSX-GT(TEAM MUGEN)

NSX

2019年 8号車 ARTA NSX-GT(ARTA)

NSX

2019年 16号車 MOTUL MUGEN NSX-GT(TEAM MUGEN)

NSX

2020年 16号車 Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GT(TEAM Red Bull MUGEN)

NSX

2020年 17号車 KEIHIN NSX-GT(KEIHIN REAL RACING)

NSX

2021年 17号車 Astemo NSX-GT(Astemo REAL RACING)

NSX

2021年 64号車 Modulo NSX-GT(Modulo Nakajima Racing)

NSX

2022年 100号車 STANLEY NSX-GT(TEAM KUNIMITSU)

NSX

2022年 8号車 ARTA NSX-GT(ARTA)

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2023年 8号車 ARTA MUGEN NSX-GT(ARTA)

NSX

2023年 16号車 ARTA MUGEN NSX-GT(ARTA)

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