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MTで操れる史上最もパワフルな911、ポルシェ「911 スポーツクラシック」

2022年05月01日 12時00分更新

文● 栗原祥光(@yosh_kurihara) 編集●ASCII

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 ポルシェは28日、911の新たなバリエーションモデル「911 スポーツクラシック」を発表。1250台限定で販売を開始した。価格は27万2714ユーロ(約3750万円)で、デリバリー開始は2022年7月以降を予定している。

「911 スポーツクラシック」

 ポルシェは2020年に4台のヘリテージデザインシリーズをリリースすることを発表しているが、今回の911スポーツクラシックは、2020年6月に登場した「911 タルガ 4S ヘリテージデザインエディション」に続く第2弾。ポルシェのカスタム部門「ポルシェ エクスクルーシブ マヌファクトゥア」の手によって誕生したスペシャルモデルだ。

 1960年代から70年代初頭の911を彷彿させる内外装が施された本モデル。911ターボのワイドボディーをベースにしながら、エンジンに空気を送り込むリアフェンダーのエアインテークを排除。そして73年に登場した伝説の1台、911 RS 2.7、通称「ナナサンカレラ」のダックテールを彷彿させるCFPR製リアスポイラーを装備する。ボディカラーはソリッドブラック、アガットグレーメタリック、ジェンシャンブルーメタリックのほか、スポーツグレーメタリックを初採用。

 スタイル・ポルシェの責任者を務めるミヒャエル・マウアー氏によると、「911 スポーツクラシックは、スポーツグレーメタリックを初めて採用しました。バイザッハのデザインスタジオで開発を進めている最中、我々は何度となくこのクルマを眺めてきましたが、いつも辿り着く結論は同じでした。グレーは決して色褪せない。はっきりと意志を感じさせる色であり、いつの時代でも非常にクールな色なのです」とのこと。

 ボンネットとルーフ、リヤスポイラーにはライトグレーのダブルストライプをハンドペイント。複数のコート層を重ねるとともに、丁寧な研磨作業を施すなど、ボディーへ完璧になじむよう細やかな表面処理がなされている。ボディーサイドには、0~99まで好みのゼッケンナンバーを入れることが可能だ。さらに、リヤエンブレムの表面仕上げに本物のゴールドを使用するなど、随所にスペシャルな意匠があしらわれ、貴重な限定モデルということもあり、屋内用の専用ボディーカバーも付属する。

 気になるのはそのパフォーマンス。エンジンは3.7リットル水平対向ツインターボで、911ターボに迫る550馬力を発生。このビックパワーは7速MTミッションを介して後輪のみに伝えられる。つまり「マニュアルで操ることができる史上最もパワフルな911」という、実にスペシャルな1台になっているのだ。911 スポーツクラシック専用にチューンされたスポーツエキゾーストシステムとともに、ドライバーにクルマを操る喜びを提供する。

 サスペンションも911 ターボおよび911 GTSモデル向けのスポーツサスペンションをベースとし、10mm車高を下げた専用品。ポルシェ・アクティブサスペンション・マネジメントシステム(PASM)とともに標準装備される。後輪駆動のため、フロントのスプリングレートがわずかに低く設定されているとのことだ。ブレーキはセラミック・コンポジットが標準装備される。

 現代版ナナサンカレラともいえる911 スポーツクラシック。約3750万円というプライスながらも完売は必至。なお現時点での日本導入タイミングは未定だが、ぜひ期待したい。

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