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軽量のソーラーパネルや感情を表現できるLEDマスクなどユニークな製品がCESに多数登場

CES 2022の注目ハードウェア製品その1

特集
CES 2022レポート

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 2年ぶりのリアル開催となった世界最大の最新イノベーションの展示会、CES 2022。日本のスタートアップ勢の展示の様子に続いて、現地でみた面白いハードウェア製品、スタートアップを出展者からの視点も交えて紹介したい。

 前回の記事はこちら:CESにてSkyDriveの有人試験機「SD-03」のフルスケール展示機も! J-Starupパビリオンブースでの日本勢の出展

誰でもDIYでソーラーパネルを設置できる時代に?GAF Energy「Timberline Solar」

 世界最大の屋根葺き企業であるStandard Industriesが2019年に設立したGAF Energy社による非常に薄型、軽量のソーラパネルがTimerline Solarだ。

薄型のソーラーパネルはスタイリッシュで屋根の外観も損ねない

 畳を縦に半分に割ったくらいの大きさの薄いこのソーラーパネルは重さ約4.6Kgと軽量なため女性でもひとりで持つことができる。屋根には直接釘で打ち付けることができ、パネルの左側にある電源ケーブルを連結で繋いでいくことで配線も簡単に行うことができる。屋根の敷設工事をする会社から生まれてきた製品だが、もしこの製品がホームセンターなどで売られれば、個人で買ってきてDIYで屋根に取り付けることができてしまうだろう。ソーラーパネルの敷設が劇的にシンプルになり、敷設コストがさがる画期的な製品だ。

厚さ2.6cmのシート上のソーラーパネルのため釘で屋根に打ち付けることができる

IoT餌箱「Bird Buddy」

 自宅の庭にどんな鳥が来ているのか。IoT餌箱「Bird Buddy」を使えば、鳥が来ているときにアプリに通知を送ってくれる。本体に付いているカメラが鳥の静止画、動画を自動保存し、約1000種の鳥を識別してくれる。餌の量がすくなってきたときもお知らせをしてくれる.。価格は通常版が199ドル、ソーラーパネル付のモデルが259ドルで予約を受付中で、今年の6月発売予定となっている。

IoT餌箱Bird Buddyはブルーの他、イエローの本体カラーも用意されている

ソーラーパネルを活用してアフリカの子供に学習機会を。「Solar Cow」

 アフリカの学校にソーラー充電システムを設置し、ボトルのような形状のバッテリーを生徒が持ち帰ってLED照明として各家庭で使えるようにするSolor Cowプロジェクト。2年前のCES 2019でもCESイノベーションアワードを受賞して、展示されていたが、2年たってのアップデートも展示されていたので紹介したい。

学校に設置されるソーラーパネルと、生徒各自が自宅に持ち帰る黄色のバッテリー

 タンザニアなどの低所得層の家庭では、電気がとおっておらず、照明には灯油が使われたりしており環境にも良くない。Solor Cowで充電されたバッテリーは家庭での夜間照明として利用することができ、この明かりを使って生徒が自宅で勉強を行うことができる。

バッテリーはアタッチメントをつけて照明として使える

 ここまでは2年前の展示でも紹介されていたが、最新版のモデルではバッテリーにラジオが内蔵されている。コロナ禍で学校に通えないときもラジオを使って学習を進めることができるというわけだ。

ラジオとしても使えるキーが追加されたバッテリー。スピーカーの穴がアフリカの形になっているのがかわいい

 またこうした取組に加えて、アフリカの各国のコーヒー農家からコーヒーをサブスクで購入することでSolar Cowプロジェクトを支援するという取組が新たに紹介されていた。SDGs的にスマートな試みで、支援者は国によって異なる味のコーヒーを楽しむこともできタンザニア、エチオピア、ケニアなどのコーヒー農家の支援にも繋がる仕組みとなっている。

CESの来場者に対してもノベルティとして配布されていたコーヒー

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