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【開催レポート】Monozukuri Venures、リテールテックの最先端がわかるオンラインイベントVirtual Demo Dayを開催

PR TIMES

株式会社Monozukuri Ventures
「小売テック」と題して、即時配送サービスに関する米国のスタートアップ動向を紹介。

ハードウェア・スタートアップ特化型投資ファンドを運営する株式会社Monozukuri Ventures(本社:京都市及び米国ニューヨーク市、CEO:牧野成将、以下「MZV」)は、市場動向やスタートアップを紹介するオンラインイベント「Monozukuri Ventures Virtual Demo Day」の第5回を10月29日に開催しました。




Monozukuri Ventures Virtual Demo Dayとは
テーマごとの業界動向やスタートアップの紹介、情報交換の場を提供する当社主催の無料オンラインイベントです。
多くの日系企業が出資を検討する調達額10億円以上の企業ではなく、調達額が1億~5億円程度のスタートアップの技術やサービスにいち早く出会えます。
https://monozukuri.vc/ja/events/monozukuri-virtual-demo-day/

第5回では小売テックと題し、小売業×ITに関する米国内の動向に関するセミナーや、今後の活躍が見込まれる米国のスタートアップのピッチを実施しました。

コロナ禍以降の米国のスタートアップ事情
イベント冒頭では弊社最高投資責任者(CIO)で、米ニューヨーク拠点でスタートアップ投資を担当する関信浩からコロナ禍以降のスタートアップ投資の動向や、小売テックに関連するスタートアップの動向についてご紹介しました。
2021年以降、米国内ではワクチン接種が進み、航空機による旅行者の数はコロナ禍以前の最盛期の約8割まで回復し始めています。それに伴ってベンチャー投資は更に加速、一時期は停滞していたプリシードやシード期のスタートアップの資金調達もコロナ禍以前の倍以上の水準に回復しています。


米国市場のシリーズA以降のベンチャー投資推移(当社調べ)
米国市場のシード/プレシードのベンチャー投資推移(当社調べ)

一方で、サプライチェーンの混乱は続いています。コンテナの流通が滞り、コンテナ船のレートも上昇しています。加えて、国内の労働力不足などの問題も顕著です。

こうした要因がある一方で、コロナ禍以降Eコマースが大きく台頭しました。ニューヨークでは注文から10分~20分で配達が完了する「即時配送サービス」が相次いでサービスを始めました。デリバリーセンターからお届け先までの配送区分である「ラストマイル」の競争は、新しい業態の台頭で激化しています。

ニューヨークで急増する即時配送サービス
2021年以降のニューヨークで台頭している即時配送サービスは、物流専用の店舗からの配送に特化した小売業態です。地域物流の拠点となる店舗は一般顧客が入れないことから「ダークストア」とも呼ばれています。

アプリ経由で注文が入ると、配達員がダークストアから商品をピックアップし、一定時間内に配送します。
日本の中型コンビニエンスストアと同規模の面積のセンター内には、同規模の小売店舗と比較して2倍程度の商品がストックされています。配達員は社員として雇用され、配達に必要な乗り物や制服は企業が支給しています。
Fridge No More(本社:米国ニューヨーク州)は、即時配送サービスの中でも急成長中の一社です。サービス対象地域であれば15分以内に無料配送でき、最低配達額の制限や月額利用料も無いことから多くの消費者に支持されて急成長を遂げています。同社は2021年3月に1540万ドルを調達しています。ドイツ資本で、2021年10月に10億ドルを調達した「Gorillas」や、2021年7月に1億7000万ドルを調達した「JOKR」などと、激しいつばぜり合いを繰り広げています。

このように即時配送のデリバリーサービスを提供するスタートアップは、ニューヨークに本社がある企業だけでなく、外資企業も含め、大型資金調達と共にニューヨーク市場へ流れ込んできています。今後は、これらのサービスが米国内で広がっていくのか、それとも欧州やアジアで広がっていくのかで動向が変化すると考えられます。
一方で大手も新たな手を打っています。Amazonは自社のネットスーパー「amazon fresh」の実店舗である「amazon fresh store」を郊外に展開し始めました。amazon fresh storeは、店舗とデリバリーサービスを組み合わせた店舗となっています。このようなAmazonブランドでのスーパーの展開も今後、激化していくと考えられます。

MZVが注目するRetail Tech系スタートアップ


Caper AI




Caper AIは、2015年にニューヨークで設立されたスタートアップです。商品をカートに入れると自動的に商品を認識し、カート上部の端末使用によりクレジットカード決済が可能である、商品のスキャンから清算まで一台で完結できるスマートショッピングカートやカメラと重量センサーを使用してカウンターに置かれたアイテムを自動検出するスマートチェックアウトカウンターを開発しています。

Caper AIは、2021年10月に注文者の代わりにグロッサリーショップから日用品や食料品をデリバリーするサービスを提供しているInstacartによって3億5000万ドルで買収されました。

Digital Dream Labs




Degital Dream Labsは、2012年に設立された教育ゲームを開発するスタートアップです。2019年に世界的に有名な教育用ロボットCOZMOやVectorを開発・販売していたシリコンバレーのスタートアップAnki社から同社のロボットなどの知財の譲渡を受け、製品ラインアップを拡大し、就学前から高校生までに遊びを通して学べるゲームやロボットを提供しています。すでに米国を中心にSTEM教育市場では、300万人を超える顧客を有しています。
※当社ファンド投資済


Brelyon




Brelyonは、2019年に設立された没入型パノラマ・ディスプレイ製品を提供するスタートアップです。MIT Media Lab出身の創業者が、自身の研究結果をベースに開発しました。VR/MR/ARでは一般的なゴーグル型のデバイスを使わずに、VRヘッドセット並の没入感が得られながらも、デスクトップで作業できる速度や解像度を実現しています。
※当社ファンド投資済

今後の開催予定について
MZVではハードウェア特化型のVCから見た、さまざまな業界動向や有望なスタートアップをご紹介しています。
次回は工場で使われる「ファクトリーテック」をテーマに2022年1月21日(金)9時30分から開催予定です。
ご興味のある方は下記URLから当社ニュースレターへご登録下さい。
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSevHBTBGxIXF3oNr7mrcILt3AG-TRRNCTgxVa7_QwHos917Hg/viewform

過去に開催したVirtual Demo Dayのアーカイブ動画一覧
https://monozukuri.vc/ja/contents/?group0=gr1_virtual-demo-day

Monozukuri Venturesについて
株式会社Monozukuri Venturesは、京都とニューヨークを拠点に、ハードウェア・スタートアップへのベンチャー投資ファンドの運営と、ハードウェアの試作・製造に関する技術コンサルティングを提供する企業です。
2020年1月に、Makers Boot Campを運営する株式会社Darma Tech Labs(京都市)と、FabFoundry, Inc.(ニューヨーク市)が、2社のハードウェア・スタートアップ支援の経営資源を結集して誕生しました。MZVが運営するMBC試作ファンドは2017年夏に1号ファンドが、2021年に2号ファンドが発足しました。日米のハードウェア・スタートアップ43社(日本20社、米国23社)に投資しています。またスタートアップ企業を中心に、110以上の試作プロジェクトを支援しています。
(数値はいずれも2021年11月時点)