筆者がジャック・ドーシー氏にインタビューをしたのは、実に8年前、2013年10月でした。Twitterが入っているビルの向かいに、やはりドーシー氏が創業者として作られたSquareの本社が入っているビルがあり、その場で話を聞いたのでした。
写真はそのときに撮影したものです。現在は頭を刈り上げ、仙人のようなひげを蓄え、全く別人のようではありますが。
インタビューについてはTwitterやSquareに関する話と、特にサンフランシスコ界隈における飲食店のカルチャーについて、あるいは米国社会における金融の慣習をいかにデータで打破するか?と言う非常にエキサイティングな話題でした。
当時のインタビューのメモを取ったEvernoteを検索するまでもなく、今でもはっきりと覚えている印象は、
- まるで日本の女子高生と話しているかのようなモバイルネイティブ
- とことんまでのユーザー視点と社内でのその実践
- よりフラットな社会をいかに構築していくか?というグランドデザイン
という3点。
Twitterが非常にシンプルな構造を保ち続けており、流行り廃りに左右されない「社会の情報血流のようなインフラ」となっている点や、Squareが金融の常識を打破して誰でもが金融サービスにアクセス出来るようにしている点など、その実績と照らし合わせると、ドーシー氏がデジタルを用いてどのような社会を作ろうとしているのかがにじみ出ていることがわかります。
それ以上に、非常に柔軟で、緩い言葉で言えば「オンラインにおけるノリ」のようなものを理解しており、一方で冷静にそれを自社サービスに取り入れる様子もまた見受けられます。
学生に、初期のTwitterには「@(メンション)」や「#(ハッシュタグ)」のような使い方がなかったという話をすると驚かれますが、これらはユーザーの使い方を見て取り入れた、まさにサービス上で作り出したカルチャーでした。
そうしたカルチャーを取り入れながらサービスを成長させる、絶妙な感覚が、ドーシー氏や彼の関わるサービスの魅力だった、と個人的には評価しています。
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