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「ニュー・ノーマル・テックピッチ」レポート 第1回

内閣官房(コロナ室)、内閣府(科技)主催「ニュー・ノーマル・テックピッチ」開催

空飛ぶクルマなど新しい日常を築くテック企業8社

2021年08月16日 11時00分更新

文● 藤原達矢(アバンギャルド) 編集●ASCII STARTUP 撮影●曽根田元

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 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が世界的に猛威を振るい、なにかと暗い話題も多いが、そんな状況の中でも新しい未来をつくるべく、サービスや技術を開発し、より良い社会の実現を目指して奮闘する、スタートアップ、ベンチャー企業も数多く台頭している。今回は、そんな時代に活躍が期待されるテクノロジー企業が集まり、内閣官房(コロナ室)と内閣府(科技)の主催で行なわれたピッチ(事業のプレゼンテーション)イベント「ニュー・ノーマル・テックピッチ」(2021年7月15日開催)の模様をお届けする。

 最初に、本イベントのコメンテーターとしても参加している経済産業省 新規事業創造推進室長の石井芳明氏による開催の挨拶が行なわれた。

 「新型コロナウイルス感染対策に貢献するスタートアップが生み出す新技術や新サービスの社会実装を加速するために、今回のイベントを開催した。このパンデミックは大変な困難を世の中にもたらしているが、新しい日常と生活を切り開いていく重要な機会でもある。過去においても、困難な時代から大きく成長するスタートアップや新しい産業が生まれている。この機会に、いかに新しい技術・サービスを盛り上げて社会実装していくかが非常に重要であり、政府としても応援していきたい。視聴者も、今回登壇する企業とぜひ連携してほしいと思っている」と、石井氏はイベント開催の意義と期待を語った。

経済産業省 新規事業創造推進室長 石井芳明氏

 また、イベントには、石井氏を含め4名のコメンテーターが出席。各企業のプレゼンテーション後、コメントや質疑応答を実施した。

(左から)iSGSインベンストメントワークス 佐藤真希子氏、インキュベイトファンド株式会社 代表パートナー 本間真彦氏、石井芳明氏、内閣審議官(内閣官房新型コロナウイルス感染症対策推進室)渡邊昇治氏

産業用ドローンを開発、日本郵便と共同で実証実験を重ね、郵便局間や個人宅への配送に成功

 最初に登壇したのは、株式会社ACSL CFOの早川研介氏。ACSLは、2013年に創業した産業用のドローンを取り扱う企業だ。2018年には、専業のドローンメーカーとしては初となる東証マザーズへの上場を果たしている。

 ドローンの特徴は、三次元空間を自由に動けること。ドローンと聞いてイメージするのは、屋外での飛行だが、工場やトンネルなどの屋内も制約なく飛ぶことができる。さらに、人が現場に行かなくても操縦可能な遠隔操作や、自律飛行ができる点もユニークなポイントだ。ACSLは、最先端のロボティクス技術を活用して、業務を無人化、効率化できる社会を目指している。

株式会社ACSL CFO早川研介氏

ACSLは、インフラの老朽化に伴う維持・メンテナンスに必要な労働力需要の増加と、人口減少に伴う労働力の供給不足によるミスマッチを社会課題として捉えている

現在の日本におけるドローン市場はLevel.3まで法規制が整備されている。今後は、人の頭の上を飛行可能になるLevel 4が2022年に整備される予定だ。Level.4が整備されることにより、インフラの遠隔点検やドローン物流の実現が可能になる

ACSLの強みは、ドローンの脳みそにあたる飛行や姿勢の維持などに欠かせない制御技術を自社で保持していること。それにより基本的な飛行機能だけでなく、周りの環境をドローンが自動で認識・判断して飛行する技術を追求することが可能。さらに、さまざまな企業と共同で開発を進めており、現場の作業員が苦労しているポイントを的確に把握して、効率よく反映させることができる

インフラ点検や防災・災害、物流など、ドローンの活用範囲は幅広い

実証実験では、郵便局間や郵便局から個人宅への配送も実現している

 ドローン物流においては日本郵便と実証実験を進めており、2018年には福島で日本初となる郵便局間の配送を実現している。さらに2019年、2020年には、奥多摩で「ラストワンマイル」と呼ばれる郵便局から個人宅への配送にも成功した。日本郵便とは、2021年6月に資本業務提携を結び、社会実装に向けて技術の推進や実用化を進めていると早川氏は話した。

 質疑応答でコメンテーターの石井氏は、ACSLが取り組む企業との連携について触れ、「ACSLから見て、大企業とベンチャー企業の連携はしやすくなっているか」という質問が。それに対して、早川氏は「大企業とも連携はしやすくなっている。昨今のコロナ情勢により効率化・無人化への意識が高まっており、現場レベルで止まっていた課題感がトップレベルのマネジメントにも及んで、イニシアチブが進んでいる。また、ドローンについての理解も数年前に比べて深くなっている。ドローンの活用用途やリクエストもより現実的になってきたため、我々としては進めやすくなっている」と今後に向けた期待感を口にした。 

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