フルカーボン筐体、そして性能と軽量性の両立
5年ぶり復活のVAIO Z、半端ない熱量を込めた開発ストーリーを聞く
スペックには現れない細かな改善がユーザーの心を惹き付ける
――カーボン以外にもいつかはVAIO Zのために温めていた技術はありますか?
林 「たとえば、VAIO TruePerformance(VTP)はSシリーズでずっとやってきていますが、そもそもVAIO Zをやりたいけど、VAIO Zみたいなことをどこかでやれないか、ということで生まれたものです。普通のパフォーマンスでは満足できないお客様に、普通の機種でその思いを成し遂げるには何ができるのか。こうした動きは、VAIOがPC業界の中で、PCを作っている1つの目的でもあり、エンジニアみんなが潜在意識として刷り込まれている思いです。
――スペック的なところではないVAIO Zならではのこだわりはありますか?
林 「パフォーマンスが高いだけではダメで、本当の意味で使い勝手がよい製品づくりにこだわっています。特に今回キーボードには非常にこだわっていて、ストロークを大きくしたり、キーキャップ天面のカーブも今まで以上につけることで、使い勝手の向上を図っています。実際に触っていただいたお客様の声をSNSで確認しましたが、キーボードの進化に関してはすごく評価いただいていて、VAIOとして狙ったところがお客様にもきちんと伝わったと嬉しく思いました。
そのほか、ユーザビリティとしては、細かいところですけど液晶が片手で開けられる“ワンハンドオープン”を実現しました。ともするとパフォーマンスが物凄いという部分だけ注目されがちなんですが、細かく日常で使っていく中で1つ1つ積み重ねてみて、もしかすると個々の改善は気づかないものの、たとえば3ヵ月VAIO Zを使ったあとに、別のマシンを触ってみたら、なんか全然違うって言ってもらうようなこだわりが、あちこちにあります。パームレストも指紋がなるべく目立たない塗装にしたり、使い勝手という面に細かく気を使っています」
――キーボードの改善について良好な反応があったそうですが、そのほかの反応はいかかでしょう。
林 「SNSでの範囲ですが、個人的には嬉しかったのが『実物見たらすげーかっこよかった』って声ですね。やっぱりスペック面はたくさんの記事で取り上げていただき、ユーザーへ伝わっていると思いますが、佇まいや質感は、実物を見たときに初めて通じるところがありますので、今回反応を見ていると、ある程度通じたかなと感じています」
――フルカーボンボディについては何か意見はありましたか?
林 「触ったときに金属などの質感とは違う、新しい質感という反応が多かったですね。『すごく触った感じがサラッとしていて気持ちがいい』と言っていただいたりしています。あとは形状ですね。金属の削り出しとは違い、カーボンの繋がりをものすごく意識し、デザインと設計が一緒になって話し合い、1つ1つのラインがカーボン繊維だから実現し、これまでとは違う有機的なつながり感のあるデザインに仕上がったと思っています。
――注文が殺到してSIGNATURE EDITIONは1ヵ月待ちの状態にまでなっていました。
林 「やはりSIGNATURE EDITIONはVAIO Zを体験してもらう上でいちばんいい体験をしてもうための設計になっています。それが伝わって評価され、購入いただいていることは、VAIO Zにかけた思いそのものを、受け止めていただいていると感じ、嬉しく思ってます」
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