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松村太郎の「"it"トレンド」 第305回

トランプ大統領が巨大ITに締め出された事態の重み

2021年01月15日 09時00分更新

文● 松村太郎 編集● ASCII

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●言論の自由の前提の違い

 ドイツのザイベルト報道官は、メルケル首相が「言論の自由は基本的な重要事項」として、トランプ大統領のアカウントが永久凍結されたことを問題視していると述べています

 ドイツでは、ナチス・ドイツ政権が、言論の自由を抑圧することで権力を掌握してきた歴史があることから、言論の自由を政権が責任を持って制限する代わり、民間は最大限に尊重すべきという傾向にあります。

 筆者も、トランプ大統領のアカウント凍結についてツイートした際、多くの方から「表現の自由の侵害を支持するのか?」との返信を頂きました。しかしながら筆者は米国において、トランプ大統領のTwitterアカウント凍結を「表現の自由の侵害」とはとらえていません。1つは、前述の通り、代替手段が確保され、十分な発言力を有した存在であることがあります。

 加えて、米国では表現の自由は、政治体制から保証されるものであると考えられる点もあります。もし政権がTwitterをサービス停止に追い込んだり、自身のアカウントの凍結解除を命令したら、これは表現の自由の侵害に問われるかもしれませんが……。

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