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チームの知見を簡単にマニュアル化できる「toaster team」を試してみた

業務効率化の最大のネック「業務の属人化」を防止

連載
柳谷智宣の「スタートアップDive!」

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 自分がやっている仕事は、会社の中では誰よりもくわしい、というのはいいことに見えて、弊害が起きることもある。情報が共有されていないと、ほかの人がその人のタスクを処理できなくなる。すると、休みの時にはその業務は止ってしまうし、どうしても必要なら休みだろうが何だろうが緊急連絡しなければならなくなる。異動や退職などで業務を引き継ぐのにも時間がかかってしまう。本人が忙しいと、新人の教育も止る。

 これを業務の属人化と呼び、業務効率化の最大のネックとなる。属人化の課題を解消するには、業務をマニュアル化して共有することが有効だ。しかし、きちんと作成、管理しないと、誰の目にも止らず死蔵されてしまう。

 この課題を解決するために生まれたのが、ナレッジシェア&ワークフローツールの「toaster team」。チームの情報を登録し、共有することで、情報の活用を促進し、属人化を防止できるのが特徴だ。

2020年2月にベータ版をリリースした「toaster team」

 開発を行なっているnoco株式会社は2017年5月12日設立された。社名は、社会やコミュニティーの栄養素や潤滑油のような役割を果たしたいと考えから、英語の「nutrition of community」の略から取ったという。

 ミッションは「チームをもっと。なめらかに。」で、チームや組織化した人たちが個として共同体としてパフォーマンスが最大化しながらも、いきいきと働ける、活躍できるようなツールを提供したいと考えています」と代表取締役の堀辺 憲氏。

noco株式会社 代表取締役 堀辺憲氏

「toaster team」開発のきっかけ

 「toaster team」を開発したきっかけは、チームや組織が直面するさまざまな課題を解決したかったから、と堀辺氏。例えば、関係性や物品の管理など、情報資産の共有と運用がうまくいっていないことに気がついたという。

 「私自身そうなのですが、自分が日々向き合っている仕事や業務を、突然誰かに渡そうとしても、今まで培った経験や知識、技術を形に残せていないことに気がつきました。完全に属人化しているのです。これだと再現性が生まれず、チームパフォーマンスの低減を招き、その状態そのものがリスクになります。その課題を、マニュアルを簡単に作成・運用できるツールを提供することで解決できるのではと考えました」(堀辺氏)

 WordやPDFでマニュアルを作成したとしても、社内に散在して、誰が・いつ・どのような目的で作成しているのかわかりにくいことが多い。最近人気のビジネスチャットツールはストック化したい情報の管理は苦手。そこで活躍するのが、専用のナレッジシェアツールというわけだ。

 プロジェクト管理ツールやタスク管理ツールはいろいろあるが、より複雑な機能を搭載し、リッチになっていく傾向にある。しかし、「toaster team」はサービスの名前の由来通り、誰でもパンを焼くトースターのようにシンプルに使えるツールを目指した。直感的に操作できるUIにこだわっているのもそのためだ。

 料金プランは3種類。月額800円/ユーザーのライトプランと月額1500円/ユーザーのビジネスプランに加えて、なんと0円の無料プランも用意されている。1チームの登録ユーザー数は10名、ドキュメントは最大30個までという制限はあるが、がっつり試用できるのはありがたい。早速利用してみよう。

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