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アスキー編集部、在宅ワークはじめました 第26回

スマホをやめると魚が育つ:

iPhone見ないとムズムズするのはさすがにヤバいと思って魚を育てはじめました

2020年06月05日 16時00分更新

文● 盛田 諒(Ryo Morita) 編集● ASCII

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 アスキー家事育児担当の盛田諒ですこんにちは。幼児の保護者として在宅生活している中で増えてきたのはスクリーンタイム。子どもとの遊びに退屈するとついiPhoneに手が伸びがちで、隙あらばポケットをまさぐるようになってしまいました。好きだった読書時間も減り、iPhoneを見ないとムズムズする状態に。さすがにヤバいと思って始めたのが「スマホをやめれば魚が育つ」です。

スマホをやめれば魚が育つ(スマホ制限で集中する勉強アプリ)
スマホ依存防止タイマー
Takeshi Segawa
無料(アプリ内課金あり)

https://apps.apple.com/jp/app/id1134446132

●「自責の念」で続く

 スマやめは「なめこ栽培キット」「ねこあつめ」と同じような放置ゲーム。放置でお魚が育ちます。スマホを見ないで集中する時間を決めたら「集中タイマー」をセットしてスタート。お魚が成長に必要なアイテムを集めはじめるので、あとはiPhoneをスリープさせて、集中タイムが終わるまで待つのみ。集中タイムが終わったらアイテムを回収したら休憩、そしてふたたび集中。このくりかえしです。ロック画面で通知は見られるので、メールやLINEに気づいたらパソコンから返せば大丈夫。大事なのはiPhoneを開かないことなのです。

 個人的にいちばん削りたかったのがTwitter利用時間なのですが、アプリの説明に「Twitterを更新するときの『シュッ… パッ』を聞くと気持ちが落ち着く」と私のことが書いてあったことも始めるきっかけになりました。アプリ内で「Twitterは素晴らしいコミュニケーションツールですがユーザーの中には頭のおかしな人や変態もいます」などとちょいちょい煽ってくるのもいい感じです。

 三日坊主で終わるかなと思ったもののこれが意外と長続きしています。なぜかといえば、誘惑にかられてiPhoneを開くとお魚ちゃんがせっかく集めたアイテムが消えてしまうという設定が効くんですよね。「集めたアイテムが消えてしまいました…」というメッセージを初めて見たときはしみじみ悲しくなり、自責の念にかられたものです。私はなんてことをしてしまったんだ。ごめんよお魚ちゃん。

 おかげで無意識にiPhoneを開いたときにも「あと10秒で消えてしまいます!」とメッセージを見て「そうだ、そうだった」と気づくことができます。私がどれだけ病的にiPhoneをさわっているかにも気づくことができました。

●仕事効率化にもつながる

 「そうだった」と気づくとき、日々どんなときiPhoneに手が伸びているのかがわかるのも面白いところで、私の場合は行動の節目でした。

 仕事中なら原稿を書き終えた後、メールを返した後。家にいるときならごはんを食べ終えた後、掃除や洗いものをした後。たまに電車やバスで出かけるときならプラットフォームやバス停に着いた後、乗車した後、下車した後。

 隙間時間と呼ばれるモノの正体はこういう行動の節目だったのですね。集中がゆるんで意識を向けるものがなくなったとき、心地いい刺激を求めて画面を見はじめる。頭を休めるのではなく、しびれさせるような刺激を求めるわけです。メディアはメッセージではなくマッサージである、マクルーハンさんもそう言うてました。

 それとアプリを使っていると想定外の効果として、仕事中に50分間おきの休憩をとり、集中をコントロールできるようになりました。休憩を入れずぶっつづけでやってると脳がくたびれて集中力も切れてくるもの。集中タイムを25分間に変えればいわゆる「ポモドーロテクニック」もできるようになっていい感じです。

 そういえばアプリも「仕事効率化」に分類されていたし本来こういう効果を求めて使うものなのかもしれないですね、依存からの回復というより。

●スマやめ仲間募集中

 お魚ちゃんもかわいいし、仕事も効率的に進められるし、iPhoneを見なかった時間はグラフとして記録される。これで私も回復だと思ったのもつかのま、「いつまでも集中タイムを始めない」という抜け道を使ってiPhoneを見はじめてしまいました。人間一度坂道を下りはじめてしまったらふたたび止まるのは難しく、今度は集中タイムが日に日に減っていくのをグラフに見せつけられるようになってしまいました。おいおいだめだろ、お魚のアプリを開かないと…、シュッ…パッ。

 わかっちゃいるけどやめられない。もういっそiPhoneいじったら電気が流れるくらいの仕組みがないと学べないんでしょうか私は。いや人間というものは理性によって衝動を克服できるはず。ひとりではできなくても志を同じくする仲間がいればうまくいくのでは。同志は一体どこにいるのでしょう。iPhoneを見ないとムズムズしてしまうそこのあなた、一緒にカクレクマノミから始めてみませんか。

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