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東プレ製の高性能キーボードのPFU向け限定仕様「PFU Limited Edition」

REALFORCE歴約20年筆者が東プレ製Mac版「PFU Limited Edition」をねっちりレビュー

2020年05月30日 12時00分更新

文● 柴田文彦 編集●飯島恵里子/ASCII

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REALFORCE for Mac テンキーレス「PFU Limited Edition」英語配列(ブラック)

 まずはじめに、ちょっと紛らわしい部分をクリアにしておこう。まず間違いないのは、これは有線接続の外付けUSBキーボードのレビューだということ。そのキーボードは、Mac用ということになっているが、後で述べるようにWindowsでも使えるような切り替え機能を持っている。

 このキーボードの最大の特徴は、「REALFORCE」というブランド名で知られる静電容量無接点方式のキースイッチを採用していること。このREALFORCEのメーカーは「東プレ」だ。東プレは、キーボード専用メーカーというわけではなく、一概に何のメーカーと言い切れないほど、製造している製品はかなり幅広い。元々はプレス加工製品から始まったようだが、現在ではそれに加えて定温物流、空調機器、電子機器などを製造販売している。もちろんキーボードは、最後に挙げた電子機器関連製品の一部だ。

 東プレでは、以前から「REALFORCE for Mac」というMac用に特化した配列のキーボードを製造販売していた。その限定仕様版として登場したのが、この記事でレビューする「PFU Limited Edition」というわけだ。この「PFU」は、「Happy Hacking Keyboard」というプログラマー御用達のキーボードで知られるキーボードメーカー。以前から東プレ製の静電容量無接点方式キースイッチを使った製品も作っていた。つまり、東プレとPFUは以前から協力関係にあったわけだが、今回その協力関係を前面に打ち出して作ったのが、この製品というわけだ。販売は東プレではなく、PFUが担当し同社の直販サイト「PFU DIRECT」でのみの限定販売となる。

 今回PFU Limited Editionとして発売されたキーボードには、キーの配列が2種類×カラーリングが2種類で、全部で4種類のバリエーションがある。キーの配列は日本語(JIS)と英語(ANSI)から選べる。これはどちらが優れているというものではなく、ユーザーの好みで選ぶべきものだろう。

 MacではMacBookシリーズなどの内蔵キーボードでも英語配列が選択でき、実際にそれを選ぶ人も少なくない。それは、昔のMacには英語配列しかなかったので、その名残という面があるのと、Macをプログラミング用に使う人が多いからだと考えられる。ただし、日本語の入力が中心という人は、やはり日本語と英語の切り替えが楽にできる日本語配列を選んだほうが効率的に使えるのではないかと思う。

2種類のカラーリングはキートップの色が違う

 カラーリングは、「スーパーホワイト」と「ブラック」から選べる。これこそ個人の好みで選ぶしかない。実はこのカラーリングの違いは、キーボードの本体(台の部分)ではなく、キートップの色の違いだ。それだけで随分と印象が異なる。どちらかと言うと、ブラックの方が精悍な印象だが、それと同時になんとなくレトロな雰囲気も感じられる。

 日本語配列を選んでも、キートップの刻印にはカナは表示されていないので、スッキリした印象だ。カナの刻印を嫌って英語配列を選ぶ人も一定数いると思われるが、その点でこの製品では日本語版を選ばない理由が1つ少ないと言える。

 価格はすべて同一で、税別2万8500円となっている。キーボード単体製品としては高価だと感じる人もいるかもしれない。しかし、これから述べるように、キーボードとして最も重要な打ち心地と、細かなカスタマイズ機能を考えれば、まったく高くはないということが理解できるはず。いったん購入すればMac本体を入れ替えても、キーボードはほぼ一生快適に使い続けることが可能なことを考えれば、むしろコスパは著しく優れていると言える。

 キーの配列とカラーリング外の基本的な特徴は4機種すべてに共通する。またすでに述べたように配列もカラーも個人の好みの問題なので、それによって製品としての評価が変わることはない。その上で、今回実際にレビュー用に試用したのは、英語配列のブラックであることを述べておく。

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