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【三井金属鉱業】 5G・IoT機器向けキャリア付き極薄銅箔「MicroThin(TM)」の量産開始

PR TIMES

三井金属鉱業株式会社 機能材料事業本部 銅箔事業部
~高周波製品向けに極薄銅箔側を低粗度化した“MT-GN”を開発~

2020年4月22日 各  位  当社(社長:西田計治)は、キャリア付き極薄銅箔「MicroThin(TM)」の新規製品となる“MT-GN”の量産出荷を始めましたのでお知らせします。  当社の「MicroThin(TM)」(※1)は、微細回路形成に適した極薄銅箔(厚み1.5μm~5μm)とそれを支持するキャリア銅箔(厚み12μm、18μm)で構成されています。1,300mm までの広幅でロール出荷ができる事、ならびにキャリア剥離強度の安定性に優れている事からお客様の生産性向上と工程歩留向上に寄与できるため、高いご評価をいただいております。


 新規に開発した“MT-GN”は、樹脂基板との密着性は当社のフラッグシップであるMT-FL(※2)と同等ながらも、粗化コブサイズを約1/3に低減させた低粗度銅箔です。既に次世代の超低伝送損失をもつ樹脂基板と組み合わせた採用評価が終盤まで進んでいます。今後、より高速通信化が進む5G・IoT製品向け、また、より微細化が進むMSAP(Modified Semi Additive Process)工法を用いた回路基板向けとして以下の効果が期待されます。

1.伝送損失の低減による信号品質の向上
 5G・IoT機器ではサブ6GHz帯(3.7GHz帯、4.5GHz帯)や準ミリ波帯(28GHz帯)等が、ADAS(先進運転支援システム)・自動運転用センサーではミリ波帯(77GHz帯)等が利用されますが、利用周波数が高くなるほど、伝送損失(信号の減衰)が大きくなり信号品質が低下します。低粗度化することで伝送損失が小さくでき、製品の信号品質が大きく向上します。

2.エッチング量低減による微細回路形成性の向上
 「MicroThin(TM)」使用した回路形成には、主にMSAP工法が用いられますが、粗化コブが小さいためエッチング量が低減でき、より微細な回路形成が可能となります。また、MSAP工法を用いることで従来のエッチング工法より、プリント基板内での回路幅バラツキが小さくでき、回路のインピーダンスが設計通りにコントロールでき、更なる信号品質の向上が期待できます。


当社のスローガンである「マテリアルの知恵を活かす」のもと、安定した品質を維持し、お客様への十分な供給能力を確保してまいりますとともに、事業活動を通じ、サステナブル(持続可能)な社会作りに貢献します。

※1:「MicroThin(TM)」写真

上部:キャリア銅箔(厚み 18μm、12μm)、下部:極薄銅箔(厚み 1.5μm~5μm)


※2:MT-FL
  高性能なアプリケーションプロセッサやメモリ、高速大容量の通信機器向けの「MicroThin(TM)」
 で、高い精度でLine(回路幅)/Space(回路間)=20μm/20μm以下のファイン回路が形成可能です。


<ご参考> SDGs(持続可能な開発目標)との関連
  SDGsは2015年9月に国連加盟国の総会決議により採択された、2030年までの17の開発目標
 です。今回の銅箔事業での活動はSDGsの下記項目に関連しています。
    3 すべての人に健康と福祉を 
 当社はSDGsの目標達成に向け貢献してまいります。


以 上


【お問い合わせ先】
 三井金属 経営企画本部 コーポレートコミュニケ―ション部
 TEL:03-5437-8028  Eメール:PR@mitsui-kinzoku.com