
「インフォデミック」に注意しよう
ネットを中心に、SNSなどでも話題になることが多い、新型コロナウイルス。多種多様なニュースや飛び交っている中には、真偽が不確かな情報もある。あなたも、気になる情報をよく確認せずに拡散していないだろうか?
TwitterやFacebookなどを見ていると、「本当だろうか?」と思うような投稿が散見される。とはいえ、すべての人が、悪意を持ってフェイクニュースを広めようとしているわけではない。「善意で広めた書き込みが、実はフェイクだった」という可能性もある。
誰しもが発信者になれる、怒りや驚きなどの感情を気軽にシェアできるようになった代償として、誤った情報の流布と拡散も容易になってしまった面もあるだろう。センセーショナルな話題は、間違っている可能性もある。脊椎反射ではなく、冷静に精査することが求められている。
危険を煽るような言葉には、とりわけ注意が必要だ。軽率な情報の拡散は、事実を誤認させるだけでなく、大きなデマを生み出すことにもなりかねない。全国的に続く日用品の品薄などで、我々もそれを実感させられてしまっている現状があるといえる。
「パンデミック」という言葉をご存知だろうか。パンデミック(世界流行)とは、感染症が、顕著な感染、被害が著しい事態を想定した、世界的な流行を表す用語だ。この頃、ニュースで取りざたされることも多いので、知っている人も多いのではないか。では「インフォデミック(infodemic)」はどうだろうか。
WHO(世界保健機関)は、今回の新型コロナウイルスに関連したデマの広がりを、情報のパンデミックという意味でインフォデミックと表現している(20200202-sitrep-13-ncov-v3.pdf)。このデマの広がりが、感染症の予防や治療の妨げになるとして、危機感を強めているわけだ。
