一般的な位置情報の補正がないと
見守り用途に使えるかははなはだ疑問
さて、第3回目のテストはワンコの足が少し不調になり、かかりつけの近所の動物病院にバギーに乗せて行った時だった。先ほどと同じく、緑色の線がFamilyDotのGPSが捉えたバギーの動き。実際に私がバギーを押して動物病院まで歩いた道が赤い線だ。今回も前回同様、筆者のスマホはキッチリと動物病院の前に固定されているが、FamilyDotの位置情報では、なぜか1本筋違いのファミリーマートの前にいる。
この時、FamilyDotは不利な衛星通信環境ではなく、バギーの手前の空が大きく良く見える空間を与えてもこの結果だ。最初の例と同じく、HUAWEI Mate 20 Proから“端末を探す”アプリでスマホの位置確認をしてみたが、またしてもきちんと動物病院の前にあった。
最後は多少移動の多いテストをやってみようと思い、第2回目の実験の続きとしてランチ後に再度、病院に向かう時にやってみた結果だ。これも実際のマップを見てもらうのが早いが、以前のテストと同じく、赤い線が実際の筆者の歩行コース。緑色の線がFamilyDotの示したGPSのコースだ。
緑色の線にはその時間以前の歩行軌跡も含まれているので、今回の赤い線と比べるべき移動部分だけを黒い線で上書きして比較しやすくした。まず、スタート時点が実際より大きく西側にずれているのはFamilyDot側の何らかの理由によるものだろう。実際の歩行ルートとは異なり、他人の土地や建物を横切ったり通過しているのは、“人は道を歩く”という一般的な補正が入っていないからだ。
今回も多くのポイントで逸脱、脱落したFamilyDotだったが、不思議と最終地点である病院の正面玄関だけは、筆者のスマホとFamilyDotの示すGPSの位置情報は合致した。
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