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週替わりギークス 第137回

詐欺師になれるボードゲームが本当につらかった「ポンジスキーム」

2019年08月20日 17時00分更新

文● あだちちひろ 編集 ●上代瑠偉/ASCII

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 こんにちは、アナログゲームマスターあだち先生です。

 先日、ショートメールで「延滞料金が発生中です。早くご連絡ください」と、まあ乱暴なメッセージが届きました。まだこんなわかりやすい詐欺のメールが届くのか、と驚いてしまいました。

 とはいえ、このメッセージを見たときは「あれ? なんかレンタルしてたっけな?」と、少し焦ったのは事実です。

 自宅にいたときにメールが来たので、相談できる人もいて、落ち着いて対処できましたが、知らない人に「たった今! 延滞料金払え! 早くしろ!」なんて言われたら冷静な判断は無理でしょうね。

 最近では、詐欺集団の話がワイドショーを賑わせています。

 いつまで経ってもなくならない詐欺ですが、そもそも詐欺をする人の心情がわかりません。薬物のように中毒性があるのか、高揚するのか? 実際、犯行中は楽しいのか? 疑問に思ってしまいます。

 詐欺をする人の気持ちになってみたら、違った角度から見れば新しい詐欺への対処方法が見つけられるかもしれない! というわけで、今回はなんと! 実際に用いられる、原始的な詐欺を体験できるボードゲーム『ポンジスキーム』をご紹介したいと思います。

 ポンジスキームとは、資産運用の話を持ちかけ、出資させる古典的な投資詐欺の手口です。出資者には「配当金がある。還元する」とうたい文句を使いますが、実際には運用せずに、後から参加させる別の出資者から新たに投資させて、集めたお金を以前からの出資者にあたかも利益が出たように見せて「配当金」として渡します。資金運用での利益が生まれて、配当されているかのように装い、それを繰り返すものです。

 その手口の名前がそのまま付いたゲームが『ポンジスキーム』です。

『ポンジスキーム』(台湾)。販売価格5500円、プレイ人数3〜5人、対象年齢は12歳以上。

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