さとうなおきの「週刊アジュール」 第88回
Azure Stack HCIソリューションを発表
データ内の異常なパターンを検知するAI API「Anomaly Detector」が登場
2019年04月18日 11時00分更新
Azure API Management:3月22日のアップデート
Azure API Managementは、既存のAPIに対するAPIゲートウェイのサービスです。
2月14日のアップデートに続いて、Azure API Managementの3月22日のアップデートがリリースされました。
このリリースでは、これまでの製品レベルに加えて、APIレベル、API操作レベルでrate-limitポリシーを使用できるようになりました。
Azure Cognitive Services:Anomaly Detector、Custom Vision、Video Indexer
Azure Cognitive Servicesは、画像認識、音声認識、自然言語処理といった、AIを活用したAPIサービスです。
Azure Cognitive Servicesで、新しいサービス「Anomaly Detector」が発表され、プレビューが始まりました。
Anomaly Detectorを使うと、データ内の異常なパターンや極めてまれなイベントを検出することができます。
Azure Cognitive Servicesの1サービスである「Custom Vision」は、カスタムの画像分類モデルを構築するサービスです。
2017年5月のBuild 2017カンファレンスで発表されプレビューになっていたCustom Visionが、GAになりました。また、次の新機能が追加されました。
- 高度なトレーニング:新しい機械学習バックエンドによって、特に高度な処理が必要になるデータセットや詳細に設定された分類でのパフォーマンスを高める、高度なトレーニングが搭載されました。高度なトレーニングによって、コンピューティング時間予算を指定することができます。
- REST API/SDK 3.0:新しい3.0では、エンドツーエンドのパイプラインがモデルの反復改善をサポートするように設計されています。
- エクスポート:Raspberry Pi 3、Vision AI Developer Kitがサポートされました。
詳細は、次のページをご覧ください。
- 更新情報「Cognitive ServicesのCustom Visionが利用可能になりました」
- ブログポスト「Azure AIの新しい更新での開発者向けAI機能の拡張」
- Custom Visionリリースノート
Azure Cognitive Servicesの1サービスである「Video Indexer」は、ビデオに対して、書き起こし、顔認識、文字認識、主要フレーム抽出、感情分析、翻訳といった機能を提供するサービスです。
Video Indexerでは、約100万人の著名人を識別できることに加えて、アカウントレベルでカスタム人物モデルをトレーニングすることで、特定の組織に関連する一般の人物を識別できます。
今回、カスタム人物モデルの機能が強化されました。
- 複数の大規模なモデルに対応:アカウントあたり最大50個の人物モデル、モデルあたり最大100万人の人物をサポート。
- カスタム人物モデルの管理一元化:Video Indexerポータルの「Content model customization」セクションに新しい「People」タブを導入。
- 画像からの人物モデルのトレーニング:ビデオからのトレーニングに加えて、画像からのトレーニングをサポート(プレビュー)。
- 重複した名前のサポート:複数の人物を同じ名前で追加し、それぞれの人物を別の人物として識別可能に。
詳細は、次のページをご覧ください。
Video Indexerが、ISO 27001、ISO 27018、SOC 1/2/3、HIPAA、FedRAMP、HITRUST、PCIの認定を取得しました。
Azure Search:Storage Optimizedサービスレベル
Azure Searchは、フルテキスト検索サービスです。
Azure Searchで、既存のFree、Basic、Standard S1/S2/S3サービスレベルに加えて、新しいStorage Optimized L1、Storage Optimized L2サービスレベルがプレビューになりました。
Storage Optimizedサービスレベルは、Standardサービスレベルよりも1TBあたりのコストを削減し、容量を大幅に増やしたストレージを提供します。
- 更新情報「Azure Search - 新しいストレージ最適化サービス レベルがプレビュー段階に入りました」
- ブログポスト「Azure Search - プレビューで利用可能な新しいStorage Optimizedサービスレベル」
Azure SQL Database:読み取りスケールアウト、SQL Server Management Studio
Azure SQL Databaseは、SQL Serverベースのリレーショナルデータベースサービスです。
2018年4月にパブリックプレビューになっていたAzure SQL Databaseの「読み取りスケールアウト」機能が、GAになりました。
読み取りスケールアウトでは、クライアントからの読み取り専用接続を、自動プロビジョニングされたHAレプリカにリダイレクトすることで、追加料金なしでデータベースのコンピューティング能力を効果的に倍増させることができます。
- 更新情報「一般提供:Azure SQL Databaseの読み取りスケールアウトのサポート」
- 更新情報「Azure SQL Database Premiumサービスレベルにおける読み取りスケールアウトのサポートが利用可能になりました」
SQL Server Management Studio(SSMS)は、SQL Server、Azure SQL Database、Azure SQL Data Warehouse向けのデータベース開発、運用のための、Windowsで動作するツールです。
3月にリリースされていたパブリックプレビュー7に続いて、SQL Server Management Studio 18.0のリリース候補1(RC1)がリリースされました。
Azure SQL Data Warehouse:データの検出と分類
Azure SQL Data Warehouseは、SQL Serverベースのデータウェアハウス(DWH)サービスです。
Azure SQL Data Warehouseで、「データの検出と分類」機能がパブリックプレビューになりました。
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