●人によって違う「シンプルの中身」
携帯料金の値下げ議論が進む中、総務省は11月26日に「モバイルサービス等の適正化に向けた緊急提言(案)」を公表し、端末と回線の完全分離という方向性を打ち出しました。はたしてこれは万人にとってベストなものになるのでしょうか。
スマホの料金にシンプル・明朗を求める気持ちは分かります。しかし、考えたいのは個々のユーザーが想像する「シンプルの中身」が違っている点です。
音声は定額がいい人がいれば、まったく使わない人もいます。サポートを使わないので有料オプションでいいと考える人もいます。長く使う代わりに割り引いてほしい人もいれば、いつでも違約金なしに解約したい人もいます。
日常生活にスマホが必須になる中、ユーザーの要求は多様化しています。多様性に応えるには、ある程度の複雑さは許容してでも選択肢は必要です。このことを念頭に置かなければ、完全にシンプルで明朗であるにも関わらず、誰もが「これじゃない」と思うプランができあがるのではないでしょうか。
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