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ロードマップでわかる!当世プロセッサー事情 第484回

7nmプロセスの次世代EPYCに自信満々 AMD CPUロードマップ

2018年11月12日 12時00分更新

文● 大原雄介(http://www.yusuke-ohara.com/) 編集●北村/ASCII.jp

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Zen 2は2019年量産開始
Zen 3も順調で2020年の出荷を目指す

 基本的な話として、Zen 2がTSMCの7nmプロセス(N7:ArF+液浸)を利用して製造されるという話はご存知の通りであるが、すでにこれのサンプリングが始まっている。そして今回は言及されなかったが、おそらくは7nmでEUV(極端紫外線)を利用するZen 3についても今のところ予定通りとされている。

 TSMCの7nm EUVプロセス(N7+)は10月に最初のテストチップがテープアウト(設計完了)しており、現在リスクプロダクション(量産前生産)が始まったばかりという段階である。このリスクプロダクションの結果に問題がなければ、2019年中にはボリュームプロダクション(量産)に入ることも不可能ではないだろう。

 もっともAMDの側はまだZen 3に関してテープアウトしておらず、こちらも2019年中に完了して、2020年の量産出荷開始を目指したいというあたりである。その意味ではこのロードマップに沿って順調に推移しているとして良いだろう。

“DELIVERING AS PROMISED”(公約通りにデリバリーしている)という言葉に強烈な皮肉を感じるのは筆者だけではあるまい

 さてそのN7、従来比でトランジスタ密度を2倍(=同じ回路ならラフに言ってダイサイズを半減)、同一性能なら消費電力を半減、同一消費電力なら動作周波数を25%アップ可能としている。

7nmプロセスの性能。比較はおそらくGlobalFoundriesの14LPPと思われる。もっとも12LPPでも大きくは変わらないが

 特にこの消費電力半減というのは、EPYCなどのデータセンター向け製品には大きな強みとなる。端的に言えば動作周波数を落とさずに、同じ消費電力枠でコア数を2倍にできる計算になり、性能/消費電力比を2倍に向上させられる、というのがAMDの説明だ。

これは11月4日にインテルが発表した48コアのCascadeLake AP(Advanced Performance)への強烈なカウンターパンチとなるだろう。Cascada Lake APは24コアのCascade LakeをMCMで2つ搭載した製品だが、なにしろプロセスは14nm++のままなので、消費電力はさぞ大きいだろうと想像される

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