特別企画@プログラミング+ 第32回
5年目に突入した総務省の奇想天外な「人・発想・技術」募集プロジェクト
『異能vation』が7月20日まで応募受付中! 『週アス異能版』も無償公開‼
2018年06月01日 15時20分更新
総務省が実施する『変な人プロジェクト』。今年度も応募受付中
ICT(情報通信技術)分野において“破壊的価値”を創造するような、奇想天外でアンビシャスな技術課題への挑戦を支援する、総務省のプログラム『異能(Inno)vation』の応募が今年も始まった。
すでにご存じの方も多いと思うが、このプログラムは研究開発等による成果を社会経済変革(イノベーション)につなげることを目的に、2014年(平成26年)度にスタート。「ヒト型ロボットに眼力(めぢから)を与えるための研究」「空間を感じる超人化スーツの実現」など、毎年、奇想天外な技術課題への挑戦をバックアップして、“国がへんな人を探している”と話題になっている。
本年度の募集は、昨年度と同様、技術課題への挑戦を支援する「破壊的な挑戦部門」と、未来が良くなるようなアイデア・技術・発見を応募する「ジェネレーションアワード部門」の2部門。「破壊的な挑戦部門」では、8名のスーパーバイザーによる評価プログラムで最終選考通過者になると、経費や物品の管理、煩雑な事務を業務実施機関が代行するなどの支援(上限300万円、最長1年)が受けられる。「ジェネレーションアワード部門」では、ノミネートされたアイデア等の中から、130社を超える協力協賛企業各社より分野賞副賞(20万円)および企業特別賞(未定)などの提供が予定されている。
今年度から「ジェネレーションアワード部門」は SNSでの応募も!
『異能vation』と言えば、「破壊的な挑戦部門」で奇想天外な技術課題にチャレンジする人たちが有名だが、昨年度から始まった「ジェネレーションアワード部門」もユニークだ。授賞式では16の部門賞、28の企業特別賞が発表され、「歩きスマホ対策 障害者接近アラート」「断線を自己修復する電気配線」など様々なアイデアが受賞した。さらに「ジェネレーションアワード部門」はSNS(Facebook、Instagram、LINE、Twitter、YouTubeなど)による応募も可能。表彰予定の具体例として、何かが新しく見えるようになる賞、何かが新しく聞こえるようになる賞、触ることに関する賞、時間が変わる賞など「動物の5感」、「時空の4次元」を乗り越えるような賞が挙げられている。
失敗を許容するプログラム。すごいアイデア・技術を持つ人を推薦してみよう!
この『異能vation』で特筆すべきは、失敗を許容している点だ。「破壊的な挑戦部門」では課題の実現に向け、責任を持ち遂行することができれば、結果は咎められない。また、自分が応募するだけでなく、身近ですごい技術やアイデアを持つ人を推薦できるのも『異能vation』の特徴だ。そういう人を知っていたら、ぜひ応募してみよう。個人だけでなく、グループの応募、動画や音声・画像による応募も可能だ。
SNSや動画等の利用で、ますます応募しやすくなった今年度の『異能vation』プログラム。応募の締切は2018年7月20日(金)18時までとなっているので、応募を検討されている方は、お早めに‼
『週刊アスキー異能vation特別版』も無償で公開‼
編集部では今回、『異能vation』をさらに深く知るために、「破壊的な挑戦部門」最終選考通過者や「ジェネレーションアワード部門」受賞者を取材した『週刊アスキー異能vation特別版』を制作。8ページのPDFで、これまでの経緯、平成29年度「破壊的な挑戦部門」の的場やすし氏と西田惇氏のレポート、受賞者と協力協賛企業との連携例などを掲載している。主な内容は以下の通り。
- 「破壊的な挑戦部門」、「ジェネレーションアワード部門」とは
- 最終選考通過・受賞例、プログラムアドバイザー・スーパーバイザー紹介
- 的場やすし氏:砂がまるで液体のようにふるまう「流動床インターフェース」
- 西田惇氏:他人の腕を自分の腕のように動かせるウェアラブル機器
- フリュー株式会社賞「化粧の巧拙自動評価システム」(中川達生氏)と株式会社西武ホールディングス賞「Iotを用いたリアルタイム運動施設シャアリングサービス」(猪俣武範氏)の事例
- 応募までの3ステップ・チャート
表紙画像をクリックすると、PDFがダウンロードできるので、ぜひご一読を!
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