日本でAndroidスマホといったら「Xperia」! というくらい、スマートフォンのブランドとして認知されている「Xperia」。常に最新の技術とスマホのトレンドを取り入れて業界の最先端を走るXperiaシリーズですが、その歴史は決して順風満帆ではありませんでした。これからのXperia、ひいてはスマートフォンの来し方行く末を、ソニー大好きライターの君国氏に写真とともに紐解いてもらう連載です(基本的に登場するのは国内で発売されたモデルのみです)。
Xperiaの歴史第1回は、国内で初めてドコモから発売されたXperiaスマートフォン「Xperia SO-01B」を紹介します。
前身として、2009年9月にソニー・エリクソンからAndroidスマートフォン「Xperia X10」がグローバルで発売され、その半年後の2010年4月に日本国内でドコモからドコモスマートフォン「Xperia SO-01B」として発売されました。これより以前は、いわゆるフィーチャーフォン(S0706i)だったので、ソニーがスマートフォンに舵を切った大きな節目と言えます。
Xperia SO-01Bの本体サイズは、63×119×13.1mm、重さは約139g。ディスプレーは4型(480×854ドット)、強化ガラスのフルフラットパネルに静電容量式のタッチパネルを採用。
スペックは、プロセッサーにSnapdragon QSD8250、メモリー384MB、内蔵ストレージ1GB、通信方式はFOMAハイスピードに対応しているほか、Wi-Fi(IEEE802.11g/b)、Bluetooth ver. 2.0 + EDRを搭載。OSは、Android 1.6からスタート。その後、Android 2.1へとアップデートされました。
背面に810万画素のメインカメラに手振れ補正、顔認識エンジンを搭載。笑顔検出機能やHD動画撮影機能も備わっていました。ちなみに、この頃はまだインカメラがありません。
そのほか、音楽や動画、写真を見たり、編集、検索できる「メディアスケープ」や、SNSやメール、写真や不在着信といった履歴を一元管理して見られる「タイムスケープ」、文字入力も独自に「POBox」といったソニー・エリクソン独自のUIが入っているのも特徴的でした。
当時、同じ頃に発売されていた他メーカーの端末はすでにAndroid 2.1を搭載していたり、マルチタッチに対応していたにもかかわらず、「Xperia SO-01B」はAndroid 1.6でマルチタッチに非対応という事もあり、非難を浴びることとなりました。
しかしその後、OSはAndroid 2.1にバージョンアップされ、ハード的にマルチタッチには対応しないと言われていたものの、その後のアップデートで、ドライバーやファームウェアの一部のタッチデジタイザーを改良して、強制的にマルチタッチのジェスチャーに対応させて驚かせました。
Xperia SO-01Bは、背面に「NTT docomo SO-01B」という文字が入っていたのですが、背面パネルは着脱式になっており海外モデル「Xperia X10」のパネルに取り替ることもできました。
日本でXperiaシリーズの第一歩を踏み出したXperia SO-01B。ここからGalaxyやiPhoneに並ぶブランドに成長していくことになります。
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