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Xperia温故知新! 波瀾万丈な歴史を紐解く 第89回

スペックはミドルクラスながらもソニー独自の性能が楽しめる「Xperia 8」

2021年12月22日 10時00分更新

文● 君国泰将 編集● ASCII

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 今回紹介するXperiaは2019年第4四半期に、「Xperia 5」とともにソニーから発表されたミッドレンジモデル「Xperia 8」です。

Xperia 8

 Xperia 8は有機ELではなく液晶ディスプレーを採用し、背面のデュアルカメラともに、2018年に発売されたグローバルモデルの「Xperia 10」と非常に似ています。

 ディスプレーはアスペクト比21:9の約6.0型(1080×2520ドット)、SoCはSnapdragon 630、メモリーは4GB、ストレージは64GB(外部最大512GB)、バッテリー容量は2760mAh、OSは、Android 9.0というスペックです。

 また、本体サイズは、約69mm×約158mm×約8.1mmに、重さが170gとXperia 5のサイズ(約68mm×約158mm×約8.2mm、重さ164g)に近く、Xperia 1よりもコンパクトで横幅も狭いので持ちやすく、より軽く扱いやすくなっているのが特徴でした。カラーバリエーションは、ガラス素材の質感を際立たせる明るいカラーリングとなったブラック、ホワイト、オレンジ、ブルーの4色展開。

 ディスプレーは鮮やかな色彩を表現するソニー独自の「トリルミナスディスプレイ for mobile」を搭載していましたが、上位モデルに搭載されている、HDR、BRAVIAの高画質化技術「X1 for mobile」、色設定「クリエイターモード」、Netflix標準のクリエイティブモード、臨場感を実現する立体音響技術「Dolby Atmos(ドルビーアトモス)」といった機能は省略されていました。

 リアカメラは、1200万画素(F値1.8)と800万画素(F値2.4)の2眼構成。光学2倍ズームや、背景ぼけといった被写体を際立たせた写真や動画撮影ができます。料理や人物、夜景、逆光など13種類のシーンに加えて、歩き検出やオートなど4つのコンディションを判別して、オートで最適な設定で撮影する「プレミアムおまかせオート」といったソニーならではの撮影機能も備わっています。また、撮影した写真を画面いっぱいに楽しめる21:9アスペクト比の撮影や1:1の撮影といった機能も楽しめました。

 動画機能としては、4K動画撮影や120コマ/1秒のスローモーション映像の撮影に対応。電子式手ブレ補正により手持ち撮影でもなめらかな動画を撮影できます。ただし、上位モデルが搭載する瞳AFは非搭載で、映画のような撮影ができる「Cinematography Pro」アプリも入っていません。

 ほかにはXperiaシリーズならではの防水(IPX5/IPX8)、防塵(IP6X)に対応、外部接続端子はUSB Type-Cで3.5mmオーディオジャックも搭載しています。Bluetoothのワイヤレス接続では、より多くの情報を転送できるLDACに対応、ハイレゾ相当の高解像度音源に変換できる「DSEE HX」を搭載するなどして、ミッドレンジながらもソニー独自の高音質なオーディオを楽しめました。

 ミッドレンジという立ち位置で登場したXperia 8は、SoCがSnapdragon 630、ディスプレーが液晶、カメラが2眼など、一部機能が省かれていることなどして、そのぶん価格もリーズナブルに抑えられていました。また、翌年の2019年第3四半期には、派生モデルとなるXperia 8 Liteも発売に。

 Xperia 8との違いは、ハイレゾ相当の高解像度音源に変換できる「DSEE HX」が省かれている事のみで、そのほかはまったく同じ。こちらは日本国内の一部MVNO事業者を中心に展開し、広く国内で販売されるモデルとなりました。

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