このページの本文へ

Xperia温故知新! 波瀾万丈な歴史を紐解く 第88回

コンパクトな握りやすさとハイスペックを両立させた「Xperia 5」

2021年12月17日 12時00分更新

文● 君国泰将 編集● ASCII

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 前回から国内モデルに戻ったXperia温故知新ですが、今回紹介するのは2019年第4四半期に国内の主要キャリアから発売された「Xperia 5」です。

Xperia 5

 ストレートかつシンプルなスタイルで、基本ベースはXperia 1を踏襲しながらもよりコンパクトになりました。本体サイズは、約68×158㎜×8.2㎜で、重さは164gと軽量。6.1型(1080×2520ドット)でアスペクト比21:9の縦長ディスプレーを搭載。解像度こそ、Xperia 1の4K(1644×3840ドット)にはかないませんが、それでも必要十分な数値です。

 HDR(ハイダイナミックレンジ)に対応した有機ELの、自発光ならではのコントラストの高さや暗いシーンの階調表現、広い色域の表現力と、BRAVIAの高画質化技術「X1 for mobile」の合わせ技により、写真や動画を観るには最適です。さらに画質設定を「クリエイターモード」にすることで、映像製作者の意図を忠実に再現する画作りを楽しめます。

 スペックはSoCにSnapdragon 855、メモリーは6GB、ストレージは64GBという構成です。カラバリはXperia 1とは異なり、ブラック、グレー、ブルー、レッドの4色展開でした。背面のガラスとサイドのメタル素材による質の高い光沢感と、継ぎ目には段差がなく、一体感のあるフラットなボディーラインはXperia 5の美しさを際立たせていました。

 Xperia 5のカメラは本体背面の左上にトリプルカメラを搭載。それぞれ1220万画素のイメージセンサーを備えて、上から52mm(F2.4、望遠)、26mm(F1.6、標準)、16mm(F2.4、超広角)という構成です。ただし、Xperia 1と違いメモリー積層型イメージセンサーではないため、Xperia 1で可能なフルHD画質での960fpsのスーパースローモーション撮影が、Xperia5ではHD画質のスローモーション(120fps)にとどまっています。

 とはいえ、ソニーのデジタル一眼カメラ「α」シリーズから継承された「瞳AF」や、AF追随とAE(自動露出)追従しながら10コマ/秒の高速連写など、高性能なカメラ機能を備えています。

 21:9のディスプレーを活かした撮影スタイルの、シネマ撮影専用機能「Cinematography Pro」アプリは、当時Xperia 1には備わっていなかったホワイトバランスロック機能や音声入力のレベル調整といった改良が加えられていました。

 ゲーミング機能の「ゲームエンハンサー」では、着信通知を非表示にしたり、カメラキーを無効化したり、オーディオミキサー機能やボイスチェンジャーが使えるなどといった使い勝手のよい機能を備えています。

 また、オーディオ機能にもチカラを入れており、ディスプレーの両サイドにステレオスピーカーを搭載したうえ、有線のヘッドホンをつなぐことで自分のまわりに音が感じられる臨場感を楽しめる立体音響技術「Dolby Atmos」にも対応。コンテンツに合わせて本体が振動する「ダイナミックバイブレーションシステム」は、目と耳と指先にまで伝わる迫力を楽しめます。

 ただし残念ながら、長年Xperiaユーザーに親しまれていた文字入力の「POBox Plus」が、Xperia 5からなくなってしまいました。こうしたXperiaならではの特徴がなくなってしまうのは寂しいところ。

 Xperia 1から採用された21:9のディスプレーは、縦持ちの際、SNSの見やすさや分割画面の使いやすさ、横にすればシネスコサイズで映画が視聴できるといった利便性を持ちながら、Xperia 5ではしっかりと握れるというスマホの基本的な使いやすさを担保していました。

■関連サイト

カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン