そのジャンルの「面白さのスタイル」を知ることが「学び」だ
今年の夏、株式会社UEIの清水亮社長に誘われて長岡まつり大花火大会に出かけたら、翌日(8月4日)「中学生向けのプログラミング教室をやるのでエンドウさんも喋ってくださいよ」と頼まれた。清水社長とは、去年から「全国小中学生プログラミング大会」というコンテストもやっている(NPO法人CANVASの石戸奈々子さんも一緒だが=〆切が9月15日)。
私は、PC雑誌『月刊アスキー』の編集に15年もたずさわっていたので、コンピューターの「面白さ」を伝える仕事をしてきたのだと思う。そこで、「コンピューターはなぜ面白いか?」という話をさせてもらうことにした。
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私も清水社長も長岡市の出身。私は単なるゲストだが市と協力して開催されているプログラミング教室の風景
「面白く」と「面白い」は、似て非なる領域の概念である。興味のない人から見れば、「知らない事柄」は、その人にとって「面白くない」ことがほとんどである。それを、無理やり面白おかしく紹介してもそこで興味も終わることが多い。私の場合は雑誌だが、メディアはここで2つに大きく分かれるのだと思う。
それよりも、どんなにお堅いむずかしい事柄も「面白がって」伝えることだ。「面白い」とは、ふだんの自分をコントロールしている意識ではなく心が勝手に踊ることなので、すなわち「理解」ということと直結している。数学者が、どんなときに笑うかを考えてほしい。そのジャンルごとの「面白さのスタイル」を知っていくことが、すなわち「学び」なのだ。
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