この記事は「アナログ技術の金字塔、パナソニックの一膳炊き鍋が最高だった」の続きです。前回と合わせてご覧ください。
パナソニックのミニクッカー「SR-03GP」を購入、その後ただちに私の生活にとって不可欠なものとなりました。1.5合炊きの炊飯器として、お一人様向けに、たった一膳から美味しくごはんが炊ける。それだけでも素晴らしいのですが、その意志さえあれば、いくらでも応用の効く万能電気鍋でもあったのです。
製品の取扱説明書にもカレーとラタトゥイユのレシピが載っているくらいで、簡単な煮込み料理ならわけもない。もちろん普通の鍋とコンロでやってもいいのですが、ポイントは占有面積。直径21cm、高さ16cmというSR-03GPの大きさは、机の上に置いてもじゃまにならず、パソコン仕事をしている横で鍋物ができてしまう。
これすなわちデスクトップクッカー。ならばそれはいかなるデスクトップクッキングを可能ならしめるのか。
留意すべき点は、そもそもは炊飯器だということです。温度スイッチが付いているので、水気が飛んで水の沸点以上に温度が上がると、スイッチが切れてしまう。スイッチが切れる温度の調整や、スイッチそのものの解除もできません。パワーも200Wしかない。それで果たしてどこまでいけるのか。そんなわけでやってみました、いろいろと。
炊く=◎
前回うっかり忘れていましたが、玄米も炊いてみました。マイコン炊飯器のように玄米モードはありませんが、含水時間を十分に長く取り、水加減を白米より多めにすれば無問題。ただ水加減が多く吹きこぼれてしまうので、1合炊くのが限界のようです。
沸かす・温める=◎
水を入れると、お米がなくてもお湯は沸きます。となれば、寒い時期なら熱燗ですよ。200Wのアンダーパワーゆえ、フタをしなければすぐに沸騰は収まり、徳利がひっくり返るようなこともありません。ただし、お湯が蒸発してなくなるまで沸きっぱなしなので、適宜手動でスイッチを切るなどの調整は必要です。それと徳利の底で、内鍋のフッ素コートを傷付けないよう気を付けたいところ。
これも当たり前ですが、お湯に豆腐を入れれば湯豆腐に。それにしても、ただのお湯で茹でているだけの画像ですみません。画像はイメージです。あるいは素湯豆腐と思っていただいてもよろしいです。
お湯に薄切りの肉を浸せば、机の上でしゃぶしゃぶも可能。この画像もイメージです。出汁もなんにも取っていない、ただのお湯をくぐらせているだけの画像ですみません。
パックのおでんも机の上で温めてそのまま食べられます。もちろんおでん種とつゆから作り始めても良いわけですが。ここまでなんの調理もしていません。次から本気出します。
煮込む=◎
沸騰するまでお湯は沸く。ということは、湿熱調理はなんでもできるということです。寒い季節に風邪をひいたら、まず恋しくなるのは鍋焼きうどん。これも一人前ならばっちりです。鍋物のバリエーションはキリがないですが、0.27Lという容量は、お一人様向け鍋物製造装置としての最適解ではないかと思われます。
ポトフ。変な色の葉っぱはキャベツです。単に安かったから使っただけで特に意味はありません。これも鍋いっぱいに材料を入れて水を張ると、ちょうどお一人様のボリューム。
キムチ鍋、もしくは豆腐チゲ。クックドゥを使ってしまいました。すみません。
つみれ鍋。ちなみに鍋物を始める前にお米をといでザルに上げておき、鍋が終わった後にそのお米を投入すると、雑炊ができてしまいます。なにせもともとが炊飯器なので、その性能をフルに活用できるシークエンスになるわけです。