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T教授の「戦略的衝動買い」 第412回

いつも買うものを1ボタンで注文できる「Amazon Dashボタン」を衝動買い!

2017年01月11日 12時00分更新

文● T教授、撮影● T教授

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買いたい製品の種類の数だけボタンが必要

Amazon DashボタンはBluetooth 4.1(BLE)とWi-Fi(2.4GHz)をサポートしているIoTデバイスだ

Amazon DashボタンはBluetooth 4.1(BLE)とWi-Fi(2.4GHz)をサポートしているIoTデバイスだ

 個人的興味から、Amazon Dashボタンはスマホやルーターからどう見えているのか見てみたが、SSIDは「Amazon ConfigureMe」という名称のようだ。

 ユーザーが注文ボタンを押すと、Amazon Dashボタンの電源がオンになり、その後、ルーターからDHCPの仕組みでIPアドレスをゲットしてAmazonサーバーにアクセスして注文を完結する仕組みのようだ。

 便利なような、そうでもないような、Amazon Dashボタンの評価はなかなか難しい。我が家ではAmazon Dashボタンによるリステリンの注文はそれほど障害はなかったが、筆者の好物であるWILKINSONのジンジャーエールは、注文単位が500mlのペットボトル2ダース(24本)が最小単位で、都心のウサギ小屋マンション住まいでは、ワイフのOKが取れなかった。

1つのAmazon Dashボタンで注文できる商品は、Amazonメニューに用意された1つだけなので、例えばPANTENEのシャンプーとリンスを注文した時には、同じAmazon Dashボタンを2個買って、それぞれを目的の商品と紐付けして、両方を押すことになりそうだ

1つのAmazon Dashボタンで注文できる商品は、Amazonメニューに用意された1つだけなので、例えばPANTENEのシャンプーとリンスを注文した時には、同じAmazon Dashボタンを2個買って、それぞれを目的の商品と紐付けして、両方を押すことになりそうだ

 また、PANTENEでは、シャンプーとリンスのそれぞれにAmazon Dashボタンを用意しなければ注文できそうにない。

 予想通りなら、自宅にはまったく同じデザインのPANTENEのAmazon Dashボタンが2つ並ぶことになる。

 誤ってシャンプーやリンスばかりをオーダーしないために、Amazon Dashボタンには油性のサインペンで「シャンプー」とか「リンス」とか書くことになりそうだ。意外にこれは面白いかもしれない。

 シャンプーとリンスのペアパック商品があれば、この問題は解決しそうにも思えるが、実際のところは、双方の自宅在庫残量差があり、どちらか一方だけを注文したいシチュエーションも十分起こり得るだろう。

 やっぱりシャンプーとリンスには別々のAmazon Dashボタンで管理するのが正解のようだ。

 残りは筆者が、ワイフと相談することなく勝手に先行して買ってしまったアタック用のAmazon Dashボタンだったが、これも洗剤のリフィルサイズが1.3kgのビッグサイズで、商品自体の取扱いが大きくて面倒との理由でボタンを押すことは即却下となった。

 その後、筆者宅で使用している洗濯洗剤はアリエールの「パワージェルボール」だということが判明し、それなら使えるということで、5個目のAmazon Dashボタンを注文することとなった。

 筆者のようにほとんど家事にタッチしていないダメ人間がいる場合、Amazon Dashボタンを買う前には、必ず家庭内調査と相談が必要なことを悟った。

Amazon Dashボタンを買うための
Amazon Dashボタンが必要!?

日本国内でも単なる御用聞きボタン単能機ではない「AWS IoT Button」が待ち遠しい

日本国内でも単なる御用聞きボタン単能機ではない「AWS IoT Button」が待ち遠しい

 結局のところ、Amazon Dashボタンで注文したのは、リステリンとアリエールの2つだけ。Amazon Dashボタンで注文せずにパソコンでAmazon Dashボタンばかりを5個も買った1週間だった。知人には、「Amazon Dashボタンを買うためのAmazon Dashボタンがいる」と笑われてしまった。

 そして、Amazon Dashボタンで買った2つの商品も、現在の平均使用量だと、ボタンを押して注文するのは、多くても1~2ヵ月に1回あるかないか程度。これでAmazon Dashボタンの意義がどのくらいあるのかは意見の別れるところだろう。

 もちろん、読者諸兄も御承知の通り、Amazonの最終目的は、Amazon Dashボタンを単なる“御用聞きボタン”として広めることでないことは明白だ。

 同じAmazonプライムのたくさんのモルモットユーザーと遊んでくれる気があるなら、開発者じゃなくても少しは遊べる初夢的ガジェット仕様とプレイグラウンドを提供してくれたらなぁ……と思う年末年始だった。

AmazonのサイトにはAmazon Dashボタンの詳細な解説が掲載されている

AmazonのサイトにはAmazon Dashボタンの詳細な解説が掲載されている

T教授

今回の衝動買い

アイテム:「Amazon Dashボタン」

価格:アマゾンにて500円で購入(後に還元)


T教授

 日本IBMから某国立大芸術学部教授になるも、1年で迷走開始。今はプロのマルチ・パートタイマーで、衝動買いの達人。
 T教授も関わるKOROBOCLで文具活用による「他力創発」を実験中。

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