独特な思想と設計によって熱烈なファンを擁しているスウェーデンの空気清浄機ブルーエアが、27日に新製品を発表した。「Blueair Classic」シリーズ新製品と新シリーズ「Blue by Blueair」だ。Classic新製品はじつに6年ぶり。
Classicは最大空気清浄性能が従来比18%増し、外観がさっぱりとしたデザインになり、アプリ連動機能がついた。適用畳数25畳、33畳、75畳(JEMA基準)の3製品。最上位機種の清浄性能は8畳あたり約4分間、他社製品と比較しても速い。直販価格は7万5600円から14万400円、11月中旬発売。
アプリからは室内また室外の空気がどれだけきれいか(どれだけ汚れているか)を確認できる。室内は温度・湿度・PM2.5・CO2・揮発性有機化合物(VOC)、室外はPM2.5・二酸化硫黄といった空気中の成分を数値として確認できる。
室内のデータは空気清浄機のセンサーでとらえたものだが、屋外のデータは空気清浄機とはとくに関係なく外部ソースから取得しているもの。
デザインはタッチパネル方式のボタンとインジケーターを天面にあしらってカバーで隠せるようになり、さっぱりまとまった。サイズは最小モデルでも幅440×奥行き210×高さ530mm、最大モデルでは幅500×奥行き340×高さ660mm。一昔前のホームサーバーのような風格と存在感がある。
Blueは直販価格5万8860円の手頃なモデル。センサーなどは搭載せず基本的にはフィルターに扇風機(サーキュレーター)をつけただけの簡単な構造ながら、清浄性能は最大47畳、8畳あたり約6分と強力だ。ボタンは1つだけ、運転速度を3段階で変えられる。9月30日発売。デザインは直方体を積み重ねた形。
フィルターの種類によって、通常の空気清浄機能をもつ「Blue Pure221 パーティクル」、脱臭機能に特化した「Blue Pure 221 カーボンアンドパーティクル」2種類がある。サイズはどちらも幅330×奥行き330×高さ516mm。
ブルーエアの特徴はフィルターを6ヵ月ごとに交換しろという割り切った設計。国内メーカーが掃除のしやすさにこだわったり、フィルター自動お掃除機能などを搭載する中、「掃除なんて面倒なことせんでも集じん力が弱まったらフィルター換えりゃええやんけ」という大胆な発想を20年間ずっと貫いてきた。フィルターの価格はたとえば、もっとも高級なClassic最上位機種用のダストフィルターで1万800円。ランニングコストとして考えれば月額1800円だ。
加湿機能のようにプラスアルファが増えてきた空気清浄機の世界で、空気清浄に特化して性能でトップを走っているのがブルーエア。専門特化型の強みを発揮しているというか、こだわりの強い頑固なブランドだ。そういえば詩人の谷川俊太郎さんもブルーエアの空気清浄機を使っていると言っていたような。
盛田 諒(Ryo Morita)
1983年生まれ、記者自由型。戦う人が好き。一緒にいいことしましょう。Facebookでおたより募集中。
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