最短90cm! ソニーの寄れるズームレンズ「FE 70-300mm」は手頃価格でかなり遊べる
2016年05月17日 12時00分更新
手元にあると便利なズームレンズ。望遠の出番は慣れに関係なく、必要と感じるケースが多いため、使用頻度から逆算しても手元にもっておきたいと考える人が多いのではないだろうか。
利便性と価格のバランスから、F値はやや暗めとなるが、最近のイメージセンサーは総じて、High ISOが当たり前。加えて手ブレ補正もあるため、三脚がなくても300mmの状態で撮影しても安心感が高いし、その場から中望遠域にシフトしたい場合にも、やはりズームレンズは便利だ。
というわけで、今回はソニーα用Eマウントレンズ「SEL70300G」(FE 70-300mm F4.5-5.6 G OSS)をチェックする。フルサイズ対応で実売価格は16万円前後。α用Aマウントにあった「SAL70300G」のコスパの良さを引き継ぐ、ナイスなレンズだ。
SEL90Gベースのデザインを採用
防塵・防滴設計だけでなく、フォーカスモードスイッチやフォーカスレンジリミッター、手ブレ補正スイッチ、フォーカスホールドボタンを備える。もちろんズームリングとフォーカスリングもあり、充実したものとなっている。
また、70mm時にはレンズが伸びないようにするズームロックスイッチもあり、携行時にありがちな、べろーんと300mmにまで伸びた状態に気がつかず、思いっきり接触するイベントを回避しやすくなっている。
レンズ構成は13群16枚、レンズ交換時によくわかるのだが、マウント接続部付近までみっしりとレンズが詰まっている。
サイズは最大径84mm、全長143.5mm、重量約854gで、カタログスペックで見るとヘヴィーなのだが、α7シリーズ第2世代で実際に手にすると、それほど重くは感じないだろう。
このあたりはα7シリーズのフロントヘヴィーな重心具合も多少影響しているが、重心位置はかなり保持しやすいところにくる。
ただ、α7第1世代の場合だと、完全にレンズ側に重心が行くため、手持ちの場合は問題ないのだが、自由雲台に取り付けた場合、約230mm以降で固定が厳しくなる。300mm時の場合は、自由雲台をしっかり固定しても下に動くことが多々で、専用の三脚座の開発を強くお願いしたいレベルだった。
気になったのは上記くらいで、最短撮影距離90cmなテレマクロ仕様は、とてもフットワークが良く、ナノARコーディングによる抜けの良さ、ワイド端・テレ端問わず、周辺部までの解像の良さと、コストパフォーマンスに優れる印象だ。
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