1ラック分のサーバーを搭載した海底データセンターを水深10mに沈めて実験
Project Natickでは、2015年8月~11月の105日間、米カリフォルニア州サンルイスオビスポの沿岸1kmの位置で、1ラック分のサーバーを搭載した海底データセンターを水深10mの場所に沈め、Azureのワークロードを実行する実験を行なった。
海底データセンターは、水が入り込まないように密閉したカプセル型のもので、1ラック分なのでそれほど大きくはない。だが、ラック1台分の重量はかなりのものだ。クレーンを使って持ち上げ、海底に設置した。
この実験では、海底データセンターにおける冷却効果や発電能力、リモート操作や運用監視が行なえるかどうかといった調査をはじめ、データセンターを海底に設置した際に、その場所にどんな影響を及ぼすのかといった自然環境への配慮などについても調査した。
Cutler氏は、「実験の結果、まずまずの成果が上がったと考えている。次回は20ラック程度に大型化し、水深100m程度の海底に沈めた実験を行ないたい」と実験の取り組みが次のステップに進むことを示した。さらに今後は、再生可能エネルギー関連企業との連携を進めたいとしている。
Cutler氏は、「Project Natickは次世代のデータセンターの姿になる可能性がある」とする。海底データセンターの実用化の時期は未定だが、実用化に向けて、着実な歩みを見せているのは確かなようだ。
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