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最新パーツ性能チェック 第188回

カタログスペックには現れないOCZの新型SSD「Trion 150」の性能

2016年04月06日 12時00分更新

文● 石井 英男 編集●北村/ASCII.jp

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 OCZは、この4月から東芝の子会社であるTOSHIBA Electronics America Components Inc.のSSDビジネスユニットとして統合され、クライアント市場向けの東芝製SSDブランドとして活動することとなった。ただし、会社組織が変わったとはいえ、今後も多くのコンシューマー向けラインナップを展開していくようだ。

 コンシューマー向けSSDの中でも、コストパフォーマンスの高さで人気のメインストリーム向け製品が「Trion」シリーズだ。4月上旬発売予定の「Trion 150」は、2015年7月に登場した「Trion 100」の後継となる製品だ。

OCZの2.5インチSSD「Trion 150」シリーズ。なお、東芝製ブランドへの統合により、パッケージや製品デザインは変更される予定だ

 前モデルのTrion 100は、東芝製の19nmTLC NANDフラッシュを採用していたが、Trion 150では、東芝製の15nmTLC NANDフラッシュを採用している。カタログスペック上のリード速度やライト速度は、Trion 100もTrion 150もまったく同じだが、キャッシュのアルゴリズムなどが改良されており、実使用でのスループットが向上している。

 Trion 150は、SATA 6Gbpsに対応した2.5インチフォームファクターのSSDであり、容量は120GB/240GB/480GB/960GBの4モデルが用意されている。

 シーケンシャルリードは全モデルで最大550MB/s、シーケンシャルライトは120GBモデルが450MB/s、240GBモデルが520MB/s、480GBモデルと960GBモデルが530MB/sである。

 また、ランダム4Kリードは120GBモデルのみ7万9000IOPSで、残りはすべて9万IOPSであり、ランダム4Kライトは、120GBモデルが2万5000IOPS、240GBモデルが4万3000IOPS、480GBモデルが5万4000IOPS、960GBモデルが6万4000IOPSである。

 メインストリーム向けといってもスペックはかなり高く、SATA 6Gbps対応SSDとしてはトップクラスだ。

 また、書き込みへの耐久性を示すTBWは240であり、メインストリーム向けSSDとしては非常に優秀だ。製品保証も3年と長く、通常のメーカー保証よりも手厚い「シールド・プラス保証」が付帯している。

 これは、SSDのシリアル番号さえあれば(購入時のレシートは不要)、万一製品が故障したら、即座に新品と交換してくれるというものだ。申し込みはウェブサイトから可能であり、ユーザーが送料を負担する必要はない。ユーザー視点にたった保証といえるだろう。また、英語は苦手というユーザーには、これまでどおりの国内代理店保証も提供される。

「Trion 150」シリーズ

基板はケースよりやや短め

コントローラーとNANDフラッシュは東芝製だ

Trion 150シリーズ スペック表
型番 TRN150-25SAT3-120G TRN150-25SAT3-240G TRN150-25SAT3-480G TRN150-25SAT3-960G
容量 120GB 240GB 480GB 960GB
フォームファクター 2.5インチ/7mm厚
接続インターフェース SATA3.0(6Gbps)
NANDフラッシュタイプ 東芝製15nm TLC NAND
コントローラー 東芝製
シーケンシャルリード 550MB/s 550MB/s 550MB/s 550MB/s
シーケンシャルライト 450MB/s 520MB/s 530MB/s 530MB/s
4Kランダムリード(4KB/QD32) 7万9000 IOPS 9万 IOPS 9万 IOPS 9万 IOPS
4Kランダムライト(4KB/QD32) 2万5000 IOPS 4万3000 IOPS 5万4000 IOPS 6万4000 IOPS
消費電力 アイドル時:830mW 動作時:4.8W
MTBF(平均故障間隔) 150万時間
TBW(総書込容量) 30TBW 60TBW 120TBW 240TBW
日あたりの書込量 27 GB/day 55 GB/day 110 GB/day 219 GB/day
製品保証 3年間

 Trion 150は、最新の15nmプロセスルールで製造されたNANDフラッシュを採用しており、従来のTrion 100に比べてカタログスペック上の性能は変わらないものの、実使用では最大50%性能が向上しているという。

 そこで、旧モデルのTrion 100とパフォーマンスを比較してみた。テスト環境は、以下に示した通りであり、容量はTrion 150、Trion 100ともに480GBモデルである。 OSもTrion 150およびTrion 100にインストールして、そこから起動してテストを行なった。

テスト環境
CPU Intel「Core i7-5775C」(3.3GHz/3.7GHz)
マザーボード ASUS「MAXIMUS VII GENE」(Intel Z97 Express)
ビデオカード AMD「Radeon HD 7700」
OS Windows 10 Pro

Trion 150とTrion 100の新旧SSD対決。容量はどちらも480GBだ

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