日本マイクロソフトには、「パスタマ」という造語がある。
不思議な音感とともに、聞き慣れない言葉だけに、何を意味しているのか直感的にはわからないだろう。
実はこれは、パートナーとカスタマを組み合わせた言葉である。
これまでは、マイクロソフトの製品を利用する顧客(カスタマ)であった企業が、それら活用ノウハウを生かして自らがパートナーとなってソリューションを展開するというもので、日本マイクロソフトでは「クラウド時代における、新たなパートナーの姿」と位置づける。
たとえば、顧客が運用している自社のオンプレミスの資産を、マイクロソフトのクラウド上に展開して外販するといったことも、パスタマに含まれる。クラウドを利用することで、こうした展開が行ないやすくなったこともその背景にある。
関電システムソリューションズと、新たな販売パートナー契約
そうした中、日本マイクロソフトは、関西電力の子会社である関電システムソリューションズと、新たに販売パートナー契約を結んだ。
これはまさにパスタマの取り組みのひとつである。
関電システムソリューションズは、2015年5月に、関西電力のウェブサイトをマイクロソフトのパブリッククラウドサービス「Microsoft Azure」に移行。予想を上回る運用コストの削減とともに、災害時の継続的な運用環境も実現できたという。さらに、西日本のデータセンター事業者として初めて、専用線・閉域網接続サービスの「ExpressRoute」を開通。同社のデータセンターとMicrosoft Azureとの専用線・閉域網接続を実現した。
そして、同社が開発した電力自由化に対応としたCISパッケージ「NISHIKI」を、Microsoft Azure上で稼働する形に移植。電力小売事業に参入する事業者向けにクラウドサービスとして提供することになる。さらに、関電システムソリューションズが、CSP(クラウド・ソリューション・パロバイダー)プログラムに参加することで、Office 365およびDynamics CRM Onlineの取り扱いを開始。同社が販売パートナーとして販売することになる。
関電システムソリューションズでは、現在、30%の外販比率を、50%にまで引き上げていくことになるという。
この連載の記事
-
第215回
PC
「クリエイティブ」に向かうWindows 10とSurfaceファミリー -
第214回
PC
日本企業の変革を象徴、世界最大規模の「Office 365」大型導入 -
第213回
PC
資生堂、オンライン会議中の顔を美しく見せる「Tele Beauty」を開発 -
第212回
PC
女子高生AI“りんな”は母親思いのカープ女子!? 自分の子供より返事が多いというユーザーも -
第211回
PC
Office 365が3ヵ月無料試用OK、セットアップも支援 - 働き方改革週間締め切りは9月30日 -
第210回
PC
Windows 10企業導入の障害は、WaaS(Windows as a Service)と180日ルール -
第209回
PC
アクア、DMG森精機 - IoTの協業発表が相次ぐ日本マイクロソフト -
第208回
PC
MS SQL Server 2016は、オラクルの牙城をいかに崩すか、PostgreSQLにどう対抗していくのか -
第207回
PC
起死回生の製品になるか? 「Microsoft Dynamics 365」 -
第206回
PC
2096名で挑む大規模ライフハック! - 日本マイクロソフトが掲げる”本来”のテレワーク -
第205回
PC
日本MSが開催イベント名称・内容を再編 - グローバルイベントとの名称統合を実現してほしい - この連載の一覧へ