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荻窪圭の“這いつくばって猫に近づけ” 第420回

キヤノンの高級望遠コンデジ「Powershot G3X」で猫撮影!

2015年08月21日 12時00分更新

文● 荻窪圭/猫写真家

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団地の駐輪場でくつろぐ猫たちを激写!

 そのG3Xを持って散策していると、とある団地にたどり着いた。

 団地猫はどこでくつろいでるか。

 私の乏しい経験からいえば「駐輪場」である。古い昭和な団地はその佇まいがなかなかいい感じに侘びてて散歩によいのであるが、駐輪場での猫遭遇率が高いのである。

 なぜなんでしょうねえ。猫を可愛がる人間と、人間にはあまり近寄りたくないけど食べ物なら喜んでもらうさ、という猫のいい妥協点なのかもしれない。

 というわけで、駐輪場へ来たら駐輪場っぽく撮るぜ、と、撮るのである。

 撮ったのは猛暑だか酷暑だか、とりあえず外出は控えましょう的な天候だったので駐輪場にも人影がなく、猫だけがへちゃーっとつぶれてたのである。

駐輪場っぽさが出るように自転車を多めにいれて狙ってみた。昼寝のじゃまするなよ、という顔でニラまれても気にしない(2015年8月 キヤノン Powershot G3X)

駐輪場っぽさが出るように自転車を多めにいれて狙ってみた。昼寝のじゃまするなよ、という顔でニラまれても気にしない(2015年8月 キヤノン Powershot G3X)

 車輪と雑草と猫っていい感じ。

 別の駐輪場では黒猫がへちゃー。黒いと夏は大変だろうなと思いつつそっと望遠で狙ってたら、大あくびしたのでその瞬間を。

 駐輪場だとわかるように、手前に車輪をぼかして入れてみた。

手前の草と車輪の隙間からかろうじて顔が見えるアングルを見つけた。そのタイミングであくびしてくれた。ありがとう。しゃがんで隙間を狙ってる姿はかなり不審なのでそれにも注意(2015年8月 キヤノン Powershot G3X)

手前の草と車輪の隙間からかろうじて顔が見えるアングルを見つけた。そのタイミングであくびしてくれた。ありがとう。しゃがんで隙間を狙ってる姿はかなり不審なのでそれにも注意(2015年8月 キヤノン Powershot G3X)

 前ページの冒頭写真もこの猫。コンクリートの上でへちゃーっとつぶれてるとこを望遠で狙わせてもらった。

 黒猫をアップで撮るときはマイナス補正をかけること。全体が真っ黒になるのでカメラが勝手に「これは暗すぎる」と判断して明るく撮ろうとしちゃうから。黒猫を明るく撮ると黒さが出ないのでダメ。これは-2の補正をかけて撮った。

 お次の駐輪場猫は2匹。白黒の方が自転車に隠れちゃってたので、モニターを逆方向に倒してそっと上から狙ってみた。モニターがチルトするおかげで腕を伸ばすだけでいろんなアングルを試せるのもまたよし。2匹そろってへちゃーと潰れております。

どの角度から狙っても自転車が邪魔をしてへちゃってる様子が撮れない。あ、上から狙えばいいんじゃないかということで、こういう写真になったのであった。自転車の裏にハチワレも隠れております(2015年8月 キヤノン Powershot G3X)

どの角度から狙っても自転車が邪魔をしてへちゃってる様子が撮れない。あ、上から狙えばいいんじゃないかということで、こういう写真になったのであった。自転車の裏にハチワレも隠れております(2015年8月 キヤノン Powershot G3X)

 そうこうしてるうちに日が傾いて夕方に。

 そうなると猫もふらふらと駐輪場から出てきて思い思いの場所でくつろぎはじめるのである。

 このハチワレ猫は風通しがいい切り株の上に出て「ああやっと日が暮れるか」って顔をしてる。

 そんな姿を撮ろうとしたら、バレてにらまれました。

頬がこけてるように見えるけど、実は左頬の毛が一部黒いから。おかげでちょっと精悍。切り株の上から見送ってくれました(2015年8月 キヤノン Powershot G3X)

頬がこけてるように見えるけど、実は左頬の毛が一部黒いから。おかげでちょっと精悍。切り株の上から見送ってくれました(2015年8月 キヤノン Powershot G3X)

 かくして、G3Xを手に猫と戯れた夏の1日は暮れていったのであるが、望遠に強いハイエンドコンデジって便利ですな。特に1台で済むから荷物を軽くコンパクトにできるし、レンズ交換の手間も不要だ。

 撮影のために外出するときはレンズ交換式カメラを揃えていくにしても、普段の外出時はいつ猫に出会ってもすぐ対処できるハイエンドコンデジは重宝するのである。

 ちなみに今回は背面モニターで撮ったけど、晴天下ではモニターが見づらくなるので、別売りの外付けEVF(EVF-DC1、実売価格2万7000円前後)を用意しておくのがおすすめです。

■Amazon.co.jpで購入


筆者紹介─荻窪圭


著者近影 荻窪圭

老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメをレビューをしている。趣味はネコと自転車と古道散歩。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジカメ撮影の知恵 (宝島社新書) (宝島社新書)』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫)、『古地図とめぐる東京歴史探訪』(ソフトバンク新書)、『古地図でめぐる今昔 東京さんぽガイド 』(玄光社MOOK)。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/


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