重量級ゲームでFuryおよびR9 390Xの実力をみる
次は「GTAV」でのベンチマークだ。アンチエイリアス関係は「MSAA 4X」、モーション・ブラーや「高度なグラフィックスオプション」関係はすべて最大、その他の画質設定は最も重くなるよう設定している。ここでも1080pと4K解像度の2通りを使用した。
性能の計測にはゲーム内蔵のベンチマーク機能を使うが、そのうちのPass4(VRAM使用量が一番大きくなる)の数値のみピックアップして比較する。
平均fpsはこれまでの結果と同様だが、1080pではR9 390Xがいまひとつ動きが鈍い印象。しかし真に注目したいのは4K解像度の時の最低fpsだ。
この条件だとVRAM使用量は4GBを越える(ゲーム側の警告は無視している)ため、4GBしか搭載しないFury X/Fury/R9 290X/GTX980は最低fpsが一桁台に落ち込むが、VRAM搭載量の多いR9 390XとGTX980Tiのみ10fps台を出している。
シングルGPUでのUltra 4K設定ではどのGPUもパワー不足なのは間違いないが、Furyは準ハイエンドGPUの割にVRAM使用量が少ないため、性能が出し切れないのだ。
ただGTAVの最低/最大フレームレートは乱高下しやすいため、もっと安定した出力が期待できる「アサシンクリード ユニティー」の最高画質設定もチェックしてみる。
ここで注目したいのはGTX980が今ひとつ不振だったことと、R9 390Xが1080p設定においても良い結果を出していることだ。元々このゲームは異常なまでにVRAMの使用量が多く、メモリーバス幅の狭いGTX980にはやや不利なようだ。
そして4Kになると、GTAVと同様にVRAMの少ないGPUはほぼ動けないほど重くなってしまう。生き残っているのはメモリー6GB以上載せているGTX980TiおよびR9 390Xのみだ。
Ultra 4K用とするにはR9 390XはややGPUパワー的に心もとない(Hawaiiベースなのでワットパフォーマンスはいまひとつ)が、Modを山のように入れてプレーしたいゲーマーには結構おもしろいGPUだといえる。
→次のページヘ続く (消費電力をチェック)
この連載の記事
-
第459回
自作PC
Arc B570が4万円台半ばで発売、性能はRTX 4060やRX 7600対抗の本命か【速報検証】 -
第458回
自作PC
Arc B580のRTX 4060/RX 7600超えは概ね本当、11本のゲームで検証してわかった予想以上の出来 -
第457回
自作PC
インテル新GPU、Arc B580の実力は?AI&動画エンコードは前世代より超強力に -
第456回
デジタル
「Ryzen 7 9800X3D」は高画質設定でも最強ゲーミングCPUであることに間違いはなかった -
第455回
デジタル
「Ryzen 7 9800X3D」が最強ゲーミングCPUであることを証明する -
第454回
デジタル
性能が最大50%引き上げられたSamsung製SSD「990 EVO Plus」は良コスパSSDの新星だ -
第453回
デジタル
性能も上がったが消費電力も増えた「Ryzen 7 9800X3D」最速レビュー、AI推論の処理速度は7800X3Dの約2倍! -
第452回
自作PC
Core Ultra 200Sシリーズのゲーム性能は?Core Ultra 5/7/9を10タイトルで徹底検証 -
第451回
自作PC
Core Ultra 9 285K/Core Ultra 7 265K/Core Ultra 5 245K速報レビュー!第14世代&Ryzen 9000との比較で実力を見る -
第450回
デジタル
AGESA 1.2.0.2でRyzen 9 9950Xのパフォーマンスは改善するか? -
第449回
デジタル
Ryzen 9000シリーズの性能にWindows 11の分岐予測改善コードはどう影響するか? - この連載の一覧へ