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人工知能なし、音声認識なし──逆転の「人力ロボット」がなぜ必要なのか オリィ研究所「OriHime」=モーニングピッチ

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注目スタートアップのビジネスモデルを分かりやすく紹介。オリィ研究所は生命の頭部をかたどったコミュニケーションロボット「OriHime」を開発している。ロボットを相手のそばに置いておくことであたかも自分がそこにいるかのように会話できる、スマートフォンの再発明を狙う。

 「解決したいのは孤独というストレスだ」

 そう話すのはロボットベンチャー・オリィ研究所の吉藤健太朗代表。中学2年生までの3年間、ストレスと療養のため不登校になった経験がある。会話の少なさ、寂しさからうつ状態になり、まともに日本語をしゃべれなくなったことさえあった。

 孤独がどれだけ人を追い込むか、その恐怖を知った吉藤代表は「オリヒメ」(OriHime)を開発した。カメラ、スピーカー、マイクを内蔵したコミュニケーションロボット、つまり生命の頭部のような形をしている「ロボット型のスマートフォン」だ。

 病院のような離れた場所にいる人が、パソコンといったコントローラーとなる機械を使い、オリヒメに相槌を打たせたり上下左右を見渡したりといった操作をすることで、対話相手とあたかもその場にいるような安心感を持って会話ができる。

 ロボットという「分身」をコミュニケーションに使うことで、音声を使った電話、映像を使ったビデオ電話よりも、より生身に近いやりとりができるのが特徴となる。病気で入院している小学2年生の男の子に、オリヒメを使って家族と1ヵ月ほどコミュニケーションをとってもらったところ「テレビを家族と一緒に見た」など喜んでくれたという。

 まずはオーダーメイドで作っていたが、来年7月から量産体制を整える。まずは法人向けに月額5万円程度からのリース販売を考えているという。オーダーメイドは今後も受注に応じるとのこと。

 同所では操作側の研究も進めている。ALS(筋萎縮性側索硬化症)で体が動かなくなった患者に、目だけでロボットを操作し、日本武道館で挨拶をするデモを披露してもらったこともあったという。

 「孤独のストレスは大変なもの。テクノロジーにより、ベッドに寝ていても行きたいところに行ける。そんな未来を実現したい」(吉藤代表)


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