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スマホで始める「音楽アプリ部」 第40回

有名アプリと比べてもひけをとらない実力

簡単で本格派、アンプアプリに手を出すなら「Flying Haggis」

2014年04月05日 12時00分更新

文● 藤村亮

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実用的な仕上がりのエフェクター

 アンプ右側のコントローラーでは、最終的な出力音量を調整するMASTERと全体に残響を加えるREVERBのほか、スピーカーキャビネットやマイクのセッティングを選択できます。MICは4パターン、CABINETは6種と一見種類は多くないですが、この部分だけで実に24のバリエーションを生み出せると考えると、迷う要素が少ない分、出したい音に近づきやすいと思います。

 画面下部のエフェクターはGATE(ノイズゲート)/AUTO WAH/PHASER/TREMOLO/ECHO(ディレイ)/CHORUSの6種類。各エフェクトのツマミもシンプルで、depthで効果の深さ、speedで効果のかかる周期を、toneで音の明るさを設定可能です。

 ECHOのみtimeでディレイ音が鳴るまでの長さ、feedbackでディレイ音の再生回数、widthで音の広がり、mixで実音とエフェクト音のバランスを調整します。接続順番を入れ替えることはできませんが、各エフェクトの機能はしっかりしています。「定番エフェクターのリアルなモデリング」という方向とは別の「そのエフェクターの効果を最もそれらしくきちんとかける」という、とても実用的な仕上がりです。

クリーントーンのサンプルセッティング。12×2のキャビネットを選び高音にクセを持たせるのがポイント

オーバードライブのサンプルセッティング。Phaserは中音域を増強するフィルター的にも使えます

 700円のアプリとしては完成度が高く、一般に有名なアプリと比べて基本的な音作りの幅や種類という面では引けをとらないと思います。特に歪みを抑えたアンプセッティングにTREMOLO、DELAY、CHORUSなどをかけたクリーントーンなどは、純粋にキレイな音を楽しめました。録音機能やルーパーなどはありませんが、実際付いていてもそれほど使わない、という割り切りの元で考えるとマイナスにはなりません。

 惜しい点としては、チューナー機能がないところと、オーバードライブ/ディストーションやコンプレッサー的なペダルがないので、いわゆるブースターを用いたようなイメージの音作りができないこと。特にチューニングは音を出す出さないという以前のことなので、画面の階層がひとつ増えてでも用意しておいて欲しいところでした。

 とはいえ、シンプルながら決してチープなガジェット的なものでは終わらないFlying Haggis。とりあえずギターアンプアプリというものに触れてみたい、という方にはオススメしたいです。



藤村 亮(ふじむら りょう)

photo by Shin Kobayashi

 1981年生まれ、Ibanez製7弦ギターを手に世界を渡り歩くロックミュージシャン。2006年にバンド"AciD FLavoR"の7弦ギタリストとしてメジャーデビュー。2008年よりベルギーのインディーズレーベルと契約し、"Ryo Fujimura"としてソロ活動を開始。ヨーロッパ最大の日本文化イベント"JapanExpo"や各国のJ-Musicイベントにゲスト参加した。2012年からは活動の幅をメキシコにも広げ、3度のライブツアーを敢行。さらに、2013年11月にはヨーロッパツアーを終え、2014年1月1日から一日一曲アップロード企画「Daily Sound Scape」をSoundcloud上で開始。

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