このページの本文へ

前へ 1 2 3 次へ

だってスマホがあれば聴けるじゃないですか

なぜソニーのスピーカー「SRS-X5」が春の新生活におススメなのか

2014年03月22日 12時00分更新

文● 四本淑三 撮影●篠原孝志(パシャ)

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 春です。入学、入社、初めて自分の部屋を割り当てられた小中高校生のみなさん、そして異動で男一人暮らしのヤモメ生活を余儀なくされるとても他人とは思えないあなた。

 みなさんは自分だけの部屋が与えられたら、まず何をしますか?

 昔だったらテレビを置いてオーディオセットを配線し、机の上にパソコンなんぞを置いたものですが、今ならスマホが一台あればいいわけです。もちろん電話なんか全然いらない。これはモノが売れなくなるのも当然です。

 そんなご時世に、ソニーが新しいワイヤレススピーカーを出しました。SRS-X5、SRS-X7、SRS-X9と3種類。我々もこういう仕事なもので、すでにどれもキリキリとチェックさせていただいております。

小さい方からSRS-X5、SRS-X7、SRS-X9。シリーズは共通して天面はアクリル樹脂、本体はピアノブラックで、前/背面のメッシュは金属製。SRS-X5はメッシュのカラーでホワイト、レッド、ブラックが選べます

 本来ならば「スマホユーザーのためのベストバイスピーカー」などと銘打って比較記事をやりたいところですが、この春に幸か不幸か、希望か絶望か、まあ実際のところは放っておくとして、何もない新しい部屋にスマホと共にポンと置いてただちにグッと来るのは「SRS-X5」ではないかと思われます。

SRS-X5とはどんな製品なのか

 実売価格はAmazon.co.jpで1万9800円とのこと。この価格帯はBOSEの「SoundLink Mini」やJawboneの「JAMBOX」といったライバルがひしめくBluetoothスピーカーのボリュームゾーンとなっており、ここでの必勝を期した製品と思われます。

各メーカーのスピーカー仕様
メーカー Jawbone BOSE Sony
製品名 MINI JAMBOX SoundLink Mini SRS-X5
サイズ 幅154×奥行き24.5×
高さ58mm
幅151×奥行き40mm×
高さ57mm
約幅221×奥行き51×
高さ118mm
重量 255g 655g 約1200g
通話用マイク ×
実売価格(Amazon) 1万7774円 2万2890円 1万9800円

 改めてデータで見ると、SRS-X5だけが飛び抜けてデカくて重いです。もし音質対重量比という性能指標があるとしたら、完敗と言えるでしょう。しかし、音質対価格比で言えば、これはもう圧勝と言いたいです、私の個人的評価では。

 SoundLink MiniはBOSE製品の中でもとびきり低音の出まくるスピーカーとなっており、このサイズでこんなに低音が出てすごいと驚くわけですが、ちょっと盛り過ぎです。そのおかげでボリュームを上げるとすぐに低域から飽和が始まってしまう。

 一方、SRS-X5はこのシリーズの中では盛っている方ですが、BOSEほどではない。何よりいいのはほかよりパワーに余裕があることです。バッテリー駆動でも、ちょっと音でかすぎだろ、というくらい出ます。ほかの2機種は机の上で聴くには十分なパワーを持っていますが、SRS-X5には負けます。パワーに余裕があると、小音量でもダイナミックレンジの広さを感じられてよろしいです。

38mmのサテライトスピーカー2基と、58mmサブウーファーという2.1ch構成。出力はACアダプター駆動時:5W+5W(全高調波歪1% 1kHz)+10W(全高調波歪1% 100Hz)、バッテリー駆動時:1W+1W(全高調波歪1% 1 kHz)+6W(全高調波歪1% 100Hz)

背面です。サブウーファーが載っているうえに、さらに低域を増強するパッシブラジエーターが2発マウントされています。なお背面のUSB端子は「おすそ分け充電」用で音声の再生はできません

 ただ、これだけ大きくて重いんですから、音がよくて当たり前というか、ここで負けたらソニーの面目丸つぶれというか。逆にこの音を得るために、このディメンションが必要だったのでしょう。

 ちなみにデジタルアンプの「S-MASTER」、MP3のように圧縮で失われた高域を補完するという「DSEE」、音質を最適化する「ClearAudio+」といった高音質化テクノロジーはごく普通につめ込まれていますが、機能をオフにしたり、アンプを替えたりはできないので、それが音質にどの程度寄与しているかは不明です。

前へ 1 2 3 次へ

カテゴリートップへ

週刊アスキー最新号

編集部のお勧め

ASCII倶楽部

ASCII.jp Focus

MITテクノロジーレビュー

  • 角川アスキー総合研究所
  • アスキーカード
ピックアップ

デジタル用語辞典

ASCII.jp RSS2.0 配信中