ソニーのポータブルBluetoothスピーカー「SRS-BTX500」を実際に試してみて、その音のよさに驚いた(関連記事)。ウーファーとパッシブラジエーターを搭載して、標準コーデックより高音質なAACやaptXに対応、そしていかにも音のよさそうなデザインということで期待していたが、その第一印象はまったく裏切られることはなかった。
パッシブラジエーターを使った設計が一般化して以降、小型のスピーカーにも低域に不満を感じることはなくなったが、ソースが圧縮音声だからという点で、Bluetoothスピーカーに中高域の解像感や広帯域感は、最初から諦めていたところがあった。だが、SRS-BTX500はBluetoothスピーカーだからというエクスキューズは不要で、単体の小型パワードスピーカーとしても、これほどバランスのいいスピーカーも珍しい。
このスピーカーの最も興味深い技術的エポックは、聞きなれない「磁性流体」という素材にある。一体この素材は、このスピーカーに何をもたらしたのか。そして、こうした小型スピーカーで高音質を実現させるには、どんな技術が使われているのか。今回、このスピーカーの企画意図、開発ポリシー、そして磁性流体とは一体何なのかをソニーの開発チームに訊いてきた。
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