2月27日(米Intel)の発表から待つことこと20日間、いよいよ来週18日(米国)からインテルのコンシューマー向け新型SSD「Intel SSD 730」シリーズの販売がスタートする。

「Intel SSD 730」
秋葉原のPCパーツショップに並ぶのも間近とあって、その性能が気になっている人も多いことだろう。今回は、その「Intel SSD 730」シリーズの480GBモデルを事前に試せる機会を得たので、その性能を試してみることにした。
エンタープライズ向けの
インテル製コントローラーを採用
ボディにサイバーなドクロマークをあしらった「Intel SSD 730」は、2013年7月に登場した「Intel SSD 530」の後継となるコンシューマー向け2.5インチSSDだ。これまでエンタープライズ向けSSDの「Intel SSD DC S3700」などに採用されていたインテル製コントローラーの「PC29AS21CA0」を搭載する。
コントローラーの型番こそ同じだが、動作クロックは従来の400MHzから600MHzにアップ。さらにNANDフラッシュメモリーのバススピードも83MHzから100MHzに向上させ、性能アップを図っている。なお、NANDフラッシュメモリーの製造プロセスは、従来と同じ20nmになっている。
「Intel SSD 730」シリーズの容量は、240GBと480GBの2モデルのみで、予約が行なわれているamazon.comでは、240GBが239.99ドル、480GBが469.99ドルになっている。「Intel SSD 530」の240GB(SSDSC2BW240A4K5)と480GB(SSDSC2BW480A4K5)の発売当初(2013年9月と12月)の価格は、それぞれ2万5000円前後と4万8000円前後だったので、これと同じ価格を期待できるだろう。
SSDで最も気になる最大転送速度の公称値は、シーケンシャルリードが550MB/秒、ライトが470MB/秒(240GB 270MB/秒)、ランダムリードは8万9000IOPS(240GB 8万6000IOPS)、ライトは7万4000IOPS(240GB 5万6000IOPS)になっている。
「Intel SSD 530」シリーズの公称値と比べると、ランダムリードが大きく向上しているが、シーケンシャル/ランダムともにライトはダウンしている。とくに240GBモデルのシーケンシャルライトは最大270MB/秒と、「Intel SSD 530」の490MB/秒からガクッと落ちているのが気になるところだ。
なお、エンタープライズ向けコントローラーなどの採用にともないMTBF(平均故障間隔)は、インテル製コンシューマー向けSSDの120万時間から200万時間に向上している。
各ビデオカードの比較表 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
Intel SSD 730 | Intel SSD 530 | |||||
型番 | SSDSC2BP240G4 | SSDSC2BP480G4 | SSDSC2BW240A4 | SSDSC2BW480A4 | ||
容量 | 240GB | 480GB | 240GB | 480GB | ||
インターフェース | SATA3.0(6Gbps) | SATA3.0(6Gbps) | ||||
SSDコントローラー | Intel PC29AS21CA0 | Intel BF29AS41BB0 (LSI SandForce SF-2281) |
||||
NANDフラッシュ | Intel 20nm MLC NANDフラッシュメモリー | Intel 20nm MLC NANDフラッシュメモリー | ||||
シーケンシャルリード | 550MB/秒 | 540MB/秒 | ||||
シーケンシャルライト | 270MB/秒 | 470MB/秒 | 490MB/秒 | |||
ランダム4KBリード(IOPS) | 8万6000 IOPS | 8万9000 IOPS | 4万1000 IOPS | 4万8000 IOPS | ||
ランダム4KBライト(IOPS) | 5万6000 IOPS | 7万4000 IOPS | 8万 IOPS | |||
MTBF(平均故障間隔) | 200万時間 | 120万時間 |
Intel SSD 730の
搭載チップをチェック
まず始めに「Intel SSD 730」の480GBモデルを分解して、内部をじっくり眺めていこう。ちなみに分解は従来のインテル製SSDと同じく、表面4隅のネジを外すだけだが、1つはドクロマークの下になるので、シールを剥がす必要があった。

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