価格に挑戦!? 小米のスマホ
中国のスマートフォン事情を語る上で、「小米」(Xiaomi、シャオミ)というファブレスのメーカーは外せない。入手できる最高の部品を採用したスマートフォンを、実績あるフォックスコンなどに委託し、驚くべき安さで投入するメーカーだ。
小米が登場すると、「OPPO」や「魅族」というメーカーから同コンセプトの製品が登場した。中国のスマートフォンユーザーという集団で見れば、小米のファンやユーザーは少数派であるが、IT系メディアのサイトを日々見ているようなギーク的な人には注目を集めている。
最初にネットで少量の予約販売を行ない、希少性から個人だけでなく中国全土の販売店がこれを購入し価格を上乗せし販売。その後、販売数の限定のないネット直販、そして大手量販店が販売するようになる。そのため製品がリリースされると、最初はヘビーユーザーが、時間をおいて一般ユーザーが買いだす。
小米は当初、ハイスペックな「小米」「小米2」「小米2S」「小米3」という機種を出していた。これは1000元半ば(日本円にして2~3万円)からのものだったが、一方で昨年8月には「1000元でここまでのスマホが出せる」ことをアピールした「紅米(hongmi)」というスマートフォンをリリースした。
値段は799元(約1万3500円)。デュアルSIMカードスロットを搭載し、チップセットは中国での採用が多いMediatekの「MT6589T」(1.5GHzクアッドコア+PowerVR SGX544)で、ディスプレーは4.7インチ(720×1280ドット)、1GB RAM、4GB ROM(microSDスロット有)というスペックになっている。
OSはAndroid4.2ベースの「MIUI V5」を搭載。サイズは幅69×奥行9.9×高さ137mmと、安いからといってずんぐりしているわけではない。日本では夏モデルが登場したときに、このスペックの製品が約1万3500円という低価格でリリースされていたわけだ。
さて、そんな紅米を入手したので次ページでレポートしていきたい。
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