前回紹介した、日本円で約1万円という激安のWindows8.1搭載タブレット「iWork 8」を中国で購入した。
「酷比魔方」というメーカーの製品で、CPUに最近の小型タブレットでは定番のAtom Z3735E(Bay Trail-T、1.33GHz)を採用。ディスプレーは8インチ(1280×800ドット)で、メモリーは1GB、ストレージは16GBと、中国製のこの手の製品の中では最も低スペックではある。
それゆえに699元(約1万1200円)という低価格を実現している。また姉妹モデルとして、同スペックでAndroid 4.2を採用した「iPlay 8」もリリースされている。
本体サイズは縦206×奥行10×高さ126mmで、重量は約380gとなっている。低価格で軽いレノボ「Miix 2 8」よりも若干縦横は長く、1.5mmほど厚く、30gほど重いことになる。つまりMiix 2 8を意識しない限りはかなり軽く感じる。
ちなみに酷比魔方という企業は、タブレットを専業にリリースしているメーカーで、ラインナップにAndroidタブレットを多数抱える。同社のAndroidのUIはWindows 8のスタート画面を意識したものとなっているので、Windows 8タブレットリリースで念願かなったりというところだろうか。
メーカーとは書いたが、今回のiWork 8の製造自体は「億道数碼」(Emdoor)という深センのOEMメーカーによるものと思われる。
一見、電脳街ではタブレット人気は感じられないが、マニアのニーズは高いようで、非常に注目が集まっている。酷比魔方もまた深センの企業であることから、深センでないとリアルショップで同社のWindows 8タブレットを見つけることは難しい。
筆者自身は上海の電脳街のタブレット専門店に代理店経由で取り寄せてもらって、オーダーした翌日に入手することができた。
激安タブレットながら同梱品が意外と充実!
パッケージは白色で、Windows 8のメニュー画面のようなイラストが描かれている。開封すると、丁寧な梱包の中に、説明書や保証書のほか、ACアダプターとUSB機器を利用するためのmicroUSB変換ケーブルが2本同梱されている。microHDMI用のコネクターケーブル類はなかった。
最初から本製品を紹介したシール付きの保護フィルムは貼られている状態で、シールをはがすことで利用できる。
説明書では「中国国内国外向けの製品」と書かれているが、「標高2000m以下や非熱帯地方向け」なのだとか。最近の日本も中国も夏は熱帯地方以上に暑いのだが、標高2000m以上や熱帯地方に行くこともある人は気を付けたい。
(次ページに続く、「一部中国語表記となるが日本語でも利用可能」)

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