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山谷剛史の「アジアIT小話」第76回

香港で「小米」のスマホやSTBが大ヒットしている理由

2014年06月26日 12時00分更新

文● 山谷剛史

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小米を扱う香港のショップ
小米を扱う香港のショップ

 中国で人気スマホメーカーとなった小米(Xiaomi、シャオミ)。一言でいえば、今までの中国携帯電話メーカーは「ラインアップを拡充して数撃ちゃ当たる」戦略が常識だった中、Appleのような「コストパフォーマンスに優れた1機種に注力」戦略をうち、コンスタントに「ネット限定数量希少特別価格提供」の魅力的な広告を出して、話題を絶やさず、大成長を遂げたファブレスのメーカーである。

「小米3」はこのスペックで2万5000円弱 「小米3」はこのスペックで2万5000円弱

 同社の発表によれば、今年の第1四半期は1100万台を出荷。2月には同社のスマートフォンの2代柱であるハイエンドの「小米3」(Mi 3)と低価格な「紅米」(Red Mi)が、月間で世界で売れたスマホベスト10に入った(Counterpoint Technology Market Research調べ)。

 4月には中国キャリア「中国移動」(China Mobile)での新規端末登録数で小米の製品がもっとも多かったという。

 スマートフォンだけでなく、同社はセットトップボックスやスマートテレビ、ルーターも積極展開。同社によれば今年は6000万台の出荷を見込み、来年には1億台超を目指すという。

 同社は中国本土外にも進出する。すでに香港や台湾、マレーシア、シンガポールで売り出したが、さらにインドやフィリピン、インドネシアでも販売を行なう。各国向けのFacebookページを用意したり、元GoogleのAndroidのプロダクトマネージャーで現小米のHugo Barra氏が各国でアピールを行なったりと、プロモーション活動が目立つ。

 すでに発売したという香港の様子はどうなのかを知りたくなり、見に行ってみた。

香港で存在感を高める小米のスマホ

伝統のトラムにもスマホアプリの広告 キャリアでは本体無料プランも用意
伝統のトラムにもスマホアプリの広告キャリアでは本体無料プランも用意

 香港でも小米はオンライン販売がメインで、一部のキャリアショップなどでは購入できるものの、多くの家電量販店で小米を見ることはなかった。リアルショップでは、サムスン、ソニーモバイル、ノキア、HTC、ASUS、LGといったおなじみのブランドのスマートフォンが並ぶ。

 このあたりは「百老匯 broadway」(http://www.broadway.com.hk/ )や「衛訊WILSON」(http://www.wilsoncomm.com.hk/product.aspx)や「蘇寧電器(香港)」(http://www.cnsuning.com.hk/)などのショップのページで見れば、その様子はなんとなくつかめるだろう。

 香港市場ではこれら定番メーカーが並ぶ中で、小米が入ってきたため、香港の著名掲示板サイトのスマートフォン掲示板においては、小米の話題が多く挙がっており、一部のマニアの間で関心があることがうかがえる。

 それ以前も、中国本土と隣り合っていることから、中国向けの小米ユーザーの討論は少しあったが、ここ数ヵ月で一気に増えた。

 購入の相談のほか、買ったら早速故障したという声も(中国でも故障率が高いというイメージがあった)。中国でホットなスマートフォンだけに、ニセモノも出回っており、それが本土だけでなく香港にも流入したそうで、ニセモノを掴まされた人の報告もある。

 小米の製品については、香港で正規販売前から情報が積み重なってきたが、その上で「安いスマートフォンかつ新しいブランドの製品を興味本位で買いたければ」という意見が目立つ。

香港では老若男女問わずスマホユーザーだ 香港では老若男女問わずスマホユーザーだ

 香港のニュースメディアの報道によると、特に20代の人が小米の商法に引き寄せされ購入しているという。小米が中国で成功を収めた「数量限定発売」方式で購入意欲をそそらせるやり方は香港でも通用するようだ。

 ともなれば、香港においてもしばらく中国同様の商法で少しずつユーザーを増やし、彼らをアンテナとして口コミでさらに売れていきそうだ。

(次ページに続く、「無償でW杯が見られる小米製STBも人気」)

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