Appleの「iPhone 5 16GB 香港版」を筆頭に、ソニーの「Xperia SL (LT26ii)」、Samsungの「GALAXY S III」「GALAXY Note II」、Nokiaの「Lumia 820」、Motorolaの「RAZR MAXX」、それに中国のLenovo「楽Phone P770」、酷派(Coolpad)の「酷派大観HD 9960」、小米(Xiaomi)の「小米手机1S」――これは中国でこの正月によく売れたスマートフォンのランキングだ。(IT系ポータルサイト「天極網」より)
通年では「安かろう、とりあえず動くだろう」の中興(ZTE)や華為(Huawei)のシェアが高いが、機種別に見れば中国メーカーもiPhoneやGALAXYやXperiaブランドに混ざって3社ランキングしていることは興味深い。調査会社のIDCによると、今年の中国向けスマートフォンの出荷台数は、去年比44%増の3億台超を記録するだろうと予測する。
実際、携帯電話市場はすごく元気だ。だが日本のメディアでは中国向けのスマートフォンをレビューする記事こそあれ、中国のケータイ市場で、スマートフォンを買ってみるというレポートはあまりないような気がする。そこで、今回は中国人がスマートフォンをどのように購入するのかをチェックしてみた。
小さな店々がひしめき合う“携帯電話市場”
スマホを売っているリアルショップは、主にフィーチャーフォン時代からの“携帯電話市場”や携帯電話専門の販売店、PCを主に販売する電脳街、ショッピングセンター、「蘇寧電器」「国美電器」などの家電量販店、「中国移動(China Telecom、3GはTD-SCDMA方式)」「中国聯通(China Unicom、W-CDMA方式)」「中国電信(China Telecom、CDMA 2000方式)」の各キャリアショップだ。
キャリアショップや家電量販店ではSIMロックをした機種を販売したり、数ヵ月の通話プラン契約での販売をしたりすることもあるが、多くはSIMロックフリーで販売されている。
オンラインショッピングサイトでもSIMロックフリーが基本。この中でもっとも来客でごった返すのは、小さな店々がひしめき合う携帯電話市場や、電脳街の携帯電話売り場だ。
中国人は食堂でもガジェット販売店でも、信頼できて安くてよい店をかぎ分ける。では人が多い携帯電話売り場のいいところは何かと言えば、機種が無数に販売され、時には数百円程度の差ではあるが最安値で販売されていて、購入機種を実際に触わることができ、故障の際に修理に駆け込めることが挙げられる。
日本から中国に渡って、ちょっとお土産にスマートフォンを買っていこうというなら、その土地に根ざした個人商店よりも、家電量販店やショッピングセンターでゆっくり店員から話を聞きながら買っていくとよい(クレジットカードも使えるケースが多い)。
ただ普通の人はどうやって買いに行くかをレポートするには携帯電話市場が最適であるので、今回はそこでの購入レポートとなる。
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