自作PCパーツの鉄板メーカーのひとつであるASUSTeK Computer(以下、ASUS)が、ついにSSDを発売。それがゲーマー&オーバークロッカーに人気がある「Republic of Gamers(R.O.G.)」の名を冠する「RAIDR EXPRESS PCI Express SSD(RAIDR EXPRESS PX2-240GB)」(以下、RAIDR EXPRESS PX2-240GB)だ。

SATA3.0接続の6Gbps(600MB/秒)では頭打ち状態のSSDだが、そこは品質や安定性などにこだわるASUS。ワンランク上の速度を目指して、データ転送速度1GB/秒のPCI Express 2.0 x2接続を採用し、基板上でRAID0も構築。SATA3.0の限界突破を目指している。

ASUS製SSD「RAIDR EXPRESS PX2-240GB」。7月27日発売予定で、想定売価は3万9980円前後
PCI Express接続のSSDは、OCZ Technologyが2011年7月に最新モデルを投入(RevoDrive 3シリーズ)しているが、発売当初で7万円前後とかなり高額だったため、正直普及には至らなかった。
そんなPCI Express接続のSSDをASUSが満を持して投入するということは、当然価格も性能も期待できるはず! というわけで、今回はASUS初のSSDとなる「RAIDR EXPRESS PX2-240GB」を徹底解剖して、その魅力を探ってみよう。
R.O.G.シリーズのデザインを踏襲
ブランドが持つこだわりと品質に納得
さっそく、写真とともに「RAIDR EXPRESS PX2-240GB」の各部をじっくりチェックしていこう。 まず目を引くのが、「R.O.G.」シリーズやASUSオリジナルGPUクーラーの「DirectCU」シリーズで、すっかりおなじみになっている黒ベースに赤のアクセントをあしらったボディだ。思わずマザーボードやビデオカードもASUSで、統一したくなるカラーとデザインになっている。
多機能で人気のR.O.G.シリーズに属するマザーボードや「DirectCU」クーラーと同じ配色になっている「RAIDR EXPRESS PX2-240GB」。内部が見えるPCケースを使って、魅せるPCを組みたくなってくる
カラーデザインの統一のためだけでなく、ボディにも役割があり、基板を覆っているカバーは同社サウンドカードなどにも採用されている電磁シールドになっている。また、カバーやスロット部にはエアホールを設け、基板裏面には冷却効果を高めるアルミ製バックパネルを備えるなど細かい配慮がなされている。稼働部品のないSSDは発熱量が多くないが、冷却面にも気を使っているのは、さすが信頼性と安定性に定評あるASUSといえる。
カバーを外して内部もチェック!
外観をじっくり眺めたあとは、内部をチェックしていこう。「RAIDR EXPRESS PX2-240GB」は、信頼性に定評があるTOSHIBA製の19nm MLC Sync NANDフラッシュメモリーを採用。容量120GBのSSDを2基搭載している。この2基のSSDは、データ転送速度1GB/秒のPCI Express 2.0 x2動作に対応するRAIDコントローラーのMarvell「88SE9230」に接続され、RAID0が構築されている。
RAID0は複数台のストレージデバイスにデータを同時に分散読み書きするため、単体時より速度が向上するが、面倒な設定が必要だったり、使用するストレージデバイスによっては思ったほど速度が向上しなかったり、動作が極端に不安定になったりと導入と運用の難易度は高めだ。「RAIDR EXPRESS PX2-240GB」は、そんなRAID構築時につきものの、手間と心配なくRAID0の恩恵を受けられるようになっている。
続いて「RAIDR EXPRESS PX2-240GB」のスペックと主な特徴をチェックしていこう。

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