より高速&快適化できる
かなり便利な付属ユーティリティー
SSD付属のユーティリティーといえば、ストレージを丸ごとコピーできるツールやファームアップデートを行なえるユーティリティーが定番だが、「RAIDR EXPRESS PX2-240GB」は、かなり秀逸なユーティリティーが付属している。
ROG RAMDisk
まずはR.O.G.シリーズのマザーボードにも付属している「ROG RAMDisk」。SSDより高速なメモリーを2クリックでディスク化。ゲームのマップデータなどの高速化したい特定ディレクトリをRAMDiskに割り当てることも簡単に行なえるようになっている。
SSD TweakIt
続いては「RAIDR EXPRESS PX2-240GB」を管理、高速化する統合ユーティリティーの「SSD TweakIt」だ。「ROG RAMDisk」とも連携しており、ブラウザーのキャッシュやハイバネーションなどのデフォルト保存先をワンクリックでRAMDiskに設定し、OSのパフォーマンスを向上させる「Auto Optimaization」など、便利な機能を搭載している。
さらに長く使用して速度が低下したSSDの速度を復活させるSecure Eraseも、PCI Express接続のSSDながら、実行することが可能になっている。
ROG HybriDisk
最後はSSDをHDDのキャッシュとして利用するIntel「Smart Response Technology(SRT)」と同じ機能を備える「ROG HybriDisk」だ。HDDにインストールしてあるシステムを活かしたまま、高速なSSDの恩恵を受けられ、HybriDiskの構築はSRTよりもかなり簡単になっている。速度も「RAIDR EXPRESS PX2-240GB」と同等クラスなので、OS再インストールせずにSSDを導入したい人にオススメだ。
トータルバランスの優れた
「RAIDR EXPRESS PX2-240GB」は要注目
SATA3の6Gbps(600MB/秒)を大きく超えることはなかった「RAIDR EXPRESS PX2-240GB」だが、シーケンシャルリード/ライトで安定して800MB/秒(ATTO Disk Benchmark)近い転送速度を実現。
さらにRAID構築を意識させないUEFIモードの高速起動やドライバー不要といった導入のしやすさ、細かいところに気を配った冷却デザインによる安定動作、そして秀逸なユーティリティー群と魅力的な要素を満載している。
ついに登場した「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア」や、期待の「Battlefield 4」といったゲームのロード時間を短縮したいゲーマーや、700MB/秒を超えるシーケンシャルライト性能を活かした4K動画のスムーズなエンコードなど、スペックと品質&安定性重視派の人からマザーボードによるRAID構築時の相性を回避しつつ、SATA3を超える性能を手軽に導入したい人まで、「RAIDR EXPRESS PX2-240GB」は、この夏注目のSSDといえるだろう。
この機会にマザーボードやビデオカードも品質と安定性に定評あるR.O.G.シリーズで統一して超安定&高速な自慢の1台を組み立てるのもアリだろう。

この連載の記事
- 第328回 Cyberpunk 2077に最適なGeForceはどれ?レイトレーシング最高画質で比較してみた
- 第327回 3年ぶりのモデルチェンジでSamsung「870 EVO」が最強の2.5インチSSDに
- 第326回 Cyberpunk 2077最高画質プレイに必要なRyzenとRadeonの組み合わせについて考える
- 第325回 最速Big Navi「Radeon RX 6900 XT」の未知の速さを検証する
- 第324回 Intel環境でもRadeon RX 6000シリーズのSmart Access Memoryが使えるのか検証してみた
- 第323回 GeForce RTX 3060 Ti FE速攻レビュー!DXRゲームを楽しむなら最もお買い得なGPU
- 第322回 Radeon RX 6800 XT/6800で強いRadeonが久々に戻ってきた!【後編】
- 第321回 Radeon RX 6800 XT/6800で強いRadeonが久々に戻ってきた!【前編】
- 第320回 「Ryzen 9 5950X」「Ryzen 5 5600X」を加えすべてのRyzen 5000シリーズの実力を俯瞰する
- 第319回 Zen3の圧倒的性能を発揮!「Ryzen 7 5800X」「Ryzen 9 5900X」速攻レビュー
- 第318回 ビデオカードが入るNUC 9 Extremeを検証!RTX 3070の外付け魔改造も試す
- この連載の一覧へ