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前田知洋の“タネも仕掛けもあるデザインハック” 第14回

社交性をデザインする マクロな人とミクロな人

2013年04月05日 09時00分更新

文● 前田知洋

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マクロタイプの人がミクロタイプの環境で苦しまないために

 その逆、マクロタイプの人がミクロタイプの社交性を身につけるには、上に挙げたポイントの反対のことをすればいいのですが、別の方法も挙げてみます。

●リアリストになる
 いくら社会への貢献を考えていても、利益が出せず自分の会社が傾いてしまえば多くの人が路頭に迷ってしまう結果になりかねません。理想と現実の落としどころをつねに想定して、目の前の相手の承認を得ることを優先します。

●自分や家族を優先 サインを見逃さない
 マクロタイプの人は、つい「自分さえ我慢すれば良い」と滅私に思考が働いてしまいがちです。その余波として家族に残念な思いをさせたりすることもあります。しかし、家族サービスばかりを優先させすぎても、社内や部署、上司への空気も悪くなってしまいます。ミクロタイプで大切なことは、「これ以上残業すると離婚されてしまいます」や「残業を断ってばかりだとクビになるかも…」と上司や家族の理解を得ながら、相手からの危険サインを見逃さないこと。もちろん、自分の健康や心のサインにも注意をはらうことも必要です。

場合によっては、ひとりのほうが上手くいくこともある

マクロとミクロのハイブリッドタイプ

 一般的には、幅広いマーケットをあつかう経営者はマクロタイプ、少人数の部署をまとめるチームリーダータイプはミクロタイプが向いているとされています。大切なことは、自分のタイプを知り、それぞれの環境で社交法を使い分けることです。ただし、振る舞いを変えるだけで、自分のオピニオンや信条を大きく曲げる必要はありません。自分のポジションや会社の規模によって変化する環境、それに対処できる社交法を身につけて幸せな人生を。

前田知洋(まえだ ともひろ)

 東京電機大学卒。卒業論文は人工知能(エキスパートシステム)。少人数の観客に対して至近距離で演じる“クロースアップ・マジシャン”の一人者。プライムタイムの特別番組をはじめ、100以上のテレビ番組やTVCMに出演。LVMH(モエ ヘネシー・ルイヴィトン)グループ企業から、ブランド・アンバサダーに任命されたほか、歴代の総理大臣をはじめ、各国大使、財界人にマジックを披露。海外での出演も多く、英国チャールズ皇太子もメンバーである The Magic Circle Londonのゴールドスターメンバー。

 著書に『知的な距離感』(かんき出版)、『人を動かす秘密のことば』(日本実業出版社)、『新入社員に贈る一冊』(共著、日本経団連出版)ほかがある。現在、ビジスパからメルマガ「Magical Branding-セルフブランド活用法-」を配信中。

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