東日本大震災から1年が経過した。その間に災害対策関連のアプリが数多く開発され提供されている。ただいくら対策が進んだとはいえ、大規模な災害発生直後は回線の混雑は避けられないだろう。また基地局自体が失われることも考えられる。となると、通信をすることが前提のアプリは必ずしも役に立たない状況が考えられる。そこで回線の混雑時や圏外でも使えるAndroidの災害対策用アプリを集めた。
見知らぬ土地でも地図確認

災害対策~全国避難所ナビ~ 1.0.0
作者:isana.net, inc.
価格:無料

MapDroyd 1.1.3
作者:CloudMade Deutschland GmbH
価格:無料
まず紹介したいのは、ISANA.NET.INC.の「災害対策~全国避難所ナビ~」だ。
今住んでいる場所の避難所であれば知っている人も、比較的多いと考えられるが、旅行先や買い物先の場合はすぐに避難所の場所がわかるとは限らない。また、新生活で引越したばかりといった人もまだ地理に不案内だろう。このアプリを使えば圏外であろうと、GPSや住所検索を使って現在地に近い避難所がわかる。さらにオフライン時でもコンパスを使って避難先へ向かうことが可能だ。
つづいて、CloudMade Deutschland GmbHの「MapDroyd」は普段から使えるオフライン地図だ。
事前に地図のダウンロードが必要で、地図自体も簡素なものだが、地図を拡大すると駅や交番・警察署、郵便局に公衆トイレや病院など、災害時、避難時に拠点や目印になりそうな場所はしっかり表記されているのがありがたい。もちろん災害時でなくても圏外になりやすい地下鉄などで使ってもいい。
また、iPhoneでも「OffMaps2」や「MapFan」でオフライン地図が使えるのでiPhoneユーザーも、ぜひ入れておいてほしい。
周りに怪我人や病人がいた場合に使えるアプリ
災害発生時は、病気、怪我への処置も必要になるかもしれない。周りに医療関係者がいなくても、可能な範囲で応急処置程度には対応できるようになりたい。しかし緊急時には当然焦るし、何の知識もなく自分の処置が正しいか不安になるだろう。

救命・応急手当の基礎知識forポケットメディカ 2.1
作者:株式会社C2
価格:無料

家庭医学大全科 1.2
作者:株式会社C2
価格:3700円
株式会社C2の「救命・応急手当の基礎知識forポケットメディカ」のよいところは、怪我の症状別に応急手当の紹介をしている点。「頭が痛い」や「吐いた」などの症状からどんな対応をすればいいか手順が説明されている。AEDの使い方や止血の仕方もあり、無料で提供されていることに感謝したい。もちろん圏外でも使える。
同じ株式会社C2のアプリでも「家庭医学大全科」は若干高価だが、こちらは怪我ではなく病気の人がいるときに役立つ。ポケットメディカと同じく症状から検索できるので、元々家族に体調がすぐれない人がいる、高齢者の人が多い地域に住んでいるときは周りの人を助けるときに役立つかもしれない。気になる方は体験版もあるのでまずは使い勝手を見てみてはいかがだろう。
こういった怪我や病気への対策アプリも、意外とアプリからブラウザーを呼び出すなど、圏外では使えないことがあるので、他の類似アプリを使っている人は、航空機モードや通信をオフにして、いざというときに使えるかどうか試してみるといいだろう。

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