ユーザー層の拡大にともなって、スマートフォンでも“通話”のクオリティーに力を入れた機種が登場してきた。「ゆっくり聞こえる」「はっきり聞こえる」「ノイズが目立たない」といったアピールが各社でなされているが、これらの機能を量販店の店頭で比較するのは正直難しい。
「聞こえやすい」機種は本当にあるのか、声がキレイに聞こえたり、雑音が目立ったり、ということはあるのか。さまざまなメーカーの機種を集めて試してみた。
3キャリア9機種を集めて
1分間の通話テスト
今回試したのはNTTドコモから「ARROWS μ F-07D」「MEDIAS ES N-05D」「GALAXY S II LTE SC-03D」「Xperia acro HD SO-03D」の4機種。auからは「URBANO PROGRESSO」「HTC J ISW13HT」「iPhone 4S」の3機種、ソフトバンクモバイルから「AQUOS PHONE 104SH」「102P」の2機種の計9機種だ。
テストの方法は、筆者がICレコーダーに「お世話になっております。ライターの小林です」と30秒吹き込み、さらにテレビの音を背後で鳴らして30秒また吹き込んだ計1分ほどの録音データを用意。固定電話とスマホを通話状態にして、固定電話側で録音データを再生し、スマホを離れたところに持っていき声を聞く、という方法をとった。
ICレコーダー経由なので若干普通の声よりも雑音が混じりやすいとは思うが、同じ声で比較できる。なお通話時の音量は最大にしている。以降の比較は筆者の主観となるが参考程度にはなるかと思う。
まず比較した印象を表にまとめると以下のようになる。
声が大きい | 雑音が小さい | 声がキレイ | |
---|---|---|---|
ARROWS μ F-07D | × | ○ | △ |
MEDIAS ES N-05D | △ | ○ | △ |
GALAXY S II LTE SC-03D | ○ | ○ | △ |
Xperia acro HD SO-03D | △ | ○ | △ |
URBANO PROGRESSO | ◎ | × | △ |
HTC J ISW13HT | △ | △ | △ |
iPhone 4S | ○ | ○ | △ |
AQUOS PHONE 104SH | × | ◎ | ◎ |
102P | × | ○ | △ |
確実にはっきりと区別がつけられたのは「◎」か「×」の部分。筆者以外でも、比較的ハッキリ差を感じられるであろうというのを基準にしている。ちなみに40~50代の大人をターゲットにしたURBANO PRORESSOの声はとても大きい。これは他機種よりも抜きん出ている。その代わりザザといった雑音が目立つのも気になった。そのほかにも「耳を端末に付けた or 付けない」などの比較も行なったので後述する。
一方、104SHは明らかに音が小さいが、そのぶん雑音も小さく、声がとてもキレイに感じる。声の小ささではF-07D、102Pも104SHに続く。「△」は普通、大きな差を感じない部分に付けている。そういう意味ではHTC Jは△ばかりだが、目立って不快に感じることも無い。
次ページ以降では、各機種について述べていく。
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